RECRUITING

リアルボイス

油圧システム技術部 FC技術室 第1設計グループ 深田 達之
職種別インタビュー Interview

自動車事業本部

日々の仕事が、
来たる水素社会の
基盤になっていく。

油圧システム技術部
FC技術室 第1設計グループ
深田 達之

何よりも「安全」を優先して、
燃料電池車向けのバルブや減圧弁を開発。

私の部署では水素燃料電池車(FCV)向けの水素タンクに付いているバルブと減圧弁を開発しています。少々専門的なので説明すると、「バルブ」とは水素タンクから燃料電池へと水素を送り込む際に開閉する部品のことです。「減圧弁」は、送り込む水素を発電に適した圧力に調整する機能を持っています。どちらも安全な水素燃料電池車には不可欠な部品です。私は、すでに量産化されている製品をベースに、品質・性能・コストという3つの切り口での設計改善や、様々な自動車メーカーが今後発売する水素燃料電池車向けの新規設計を行っています。最も大切なのが品質です。使用するエンドユーザーの安全が第一ですので、徹底的に品質を磨いて不具合を防ぎます。品質を確立させて、それにマッチする性能を付与し、最後にコストを考えるといった進め方です。「バルブをタンクにどのような形状で接続するか」「タンク内の水素の残量を検知するためにどのようなセンサを取り付けるか」など、試行錯誤しながら設計を進めていきます。自分が試行錯誤を重ねた製品が形になり、さらにその品質や性能が目標通りになったときには、思わずガッツポーズが出ますね。

インタビューのイメージ

可能性に満ちた水素社会に、
開発で貢献したい。

ジェイテクトでは、現在の部品販売だけでなく、水素供給システム全体をパッケージングし、システムとして販売していきたいと考えています。そのために商社と連携して、他社が製造するパーツも集約しながら、ジェイテクトがシステム全体の技術的なプロデュースを行っていくイメージです。このように、燃料電池車向けの製品はまだまだ発展の余地があり、私もそこに貢献していきたいと考えています。また、車以外にも例えば家庭用の小型水素カートリッジの普及が期待されるなど、燃料電池の活用の可能性は広がっています。燃料電池はクリーンなエネルギーであることは言うまでもなく、気軽に持ち運べる点が大きな魅力。例えば砂漠の真ん中で発電した電気を街に届けたい場合、ふつうだと大規模なケーブルの設置が必要ですし、送電時に大幅な電力ロスも起こります。しかし、砂漠に水素プラントと太陽光発電の電池を置いてしまえば、持ち運びのできる水素が作れて、電力のロスもありません。一方で、水素にはまだまだ「危険」というネガティブなイメージもあるようです。私はこれからも「安全」にこだわった設計を行い、燃料電池の安全性を高めていきたい。その仕事の一つひとつが、来たる水素社会の基盤になっていくのではないかと考えています。

インタビューのイメージ