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循環型社会の構築
世界の資源基盤の保全は、ISO26000やGRIスタンダード2016、SDGsでも取り上げられており、企業には原材料の使用削減、部品の再利用などが強く求められています。また水資源は、今後世界的な不足も懸念されることから、水資源の有効活用に企業が取り組むことの重要性が高まっています。ジェイテクトではモノづくりを通じて、製品の生産工程の改善と工夫による水資源を含む、使用材料の削減・再利用、廃棄物の削減・再資源化などを進め、大切な資源の有効利用に努めます。
主要な2018年度実績
生産における廃棄物排出量(単独) 6.20t/億円 (25.8%減)
生産における廃棄物排出量(グローバル) 9.60t/億円 (7.1%減)
水使用量内製生産高当たり(単独) 1.35千m3/億円 (26.0%削減)
水使用量内製生産高当たり(グローバル) 1.05千m3/億円 (53.1%減)

活動報告
廃棄物の削減<生産>

発生量の多い廃棄物への取り組み
ジェイテクトでは、廃棄物(無償・逆有償リサイクル品)の種類を分類し、特に排出量の多い鋳物砂、汚泥、廃油の重点品目に着目し、優先的に改善を進めています。
2018年度の廃棄物の割合(ジェイテクト単独)
ゼロエミッション達成への取り組み
3R(リデュース・リユース・リサイクル)の考えに基づき、廃棄物も含めた排出物全体を資源として有効利用するため、再資源化(リサイクル)率100%を目標に取り組んできました。2012年11月にジェイテクト単独でリサイクル率100%を達成し、以降も継続しており、グローバルでは2020年にゼロエミッションを達成できるよう、再資源化を進めています。
・ゼロエミッションとは
産業活動から排出される廃棄物や副産物を、ほかの産業の資源として活用するなどして、全体として廃棄物を自然界に排出しないようにすることを目指すもの。1994年に国連大学が提唱。
産業廃棄物および再資源化材の処理状況
※社外中間処理量(焼却廃棄物)ゼロ ※直接埋立廃棄物量 ゼロ
排出物排出量推移
ジェイテクト単独
グローバル
廃棄物原単位推移
※日本国内は特別管理産業廃棄物の排出量、海外については、各国にて
「危険廃棄物」として指定されている廃棄物の排出量を集計したものです。
※日本国内:左目盛(単位:t)、海外:右目盛(単位:千t)
主な実施内容

クーラントタンク形状変更によるスラッジ回収量向上 <国内工場:田戸岬工場>

ジェイテクト田戸岬工場ではタンクにサイクロンフィルターを設置してクーラント中のスラッジを除去することによるクーラントの長寿命化に取り組んでいます。これまでは、タンクの角部にスラッジが堆積してスラッジが十分回収できずクーラントの寿命が短縮されていました。そこでタンク角部に壁を設置し、渦状のスムーズな流れを作り出すことで、タンク角部のスラッジの堆積を防ぎました。これにより、これまで4回/年行なっていたクーラント交換が2回/年で済むようになり、クーラント廃棄量が半減し、クーラント交換に要する工数も削減出来ました。

廃棄物量
4t/年削減

資源の有効利用 <生産における排出物の削減>

主資材使用量削減への取り組み
ジェイテクトでは鋳造、鍛造などの素形材技術の向上によるネットシェイプ化(機械加工部位の削減)や複合素材を使用することによる軽量化へ取り組むことにより材料使用量を削減しています。
主な実施内容

ベアリング内外輪セット打ち及びCR仕上げによる取代削減

ベアリング部品の外輪と内輪をそれぞれに成形していた工程を一回で外輪と内輪を成形する工程に変更することにより、穴あけ時の抜きカスの量を削減。さらに、溝加工を旋削工程からローリング工程にて成形するなど、切粉を削減する工法開発に取り組んでいます。
削減重量
約77t/年
副資材使用量削減への取り組み
ジェイテクトでは、金型、砥石や刃具などの副資材で材質や形状、硬度などのスペックを見直し、より耐久性を高めることで使用量の削減を進めています。また、使用済みの油、砥石、刃具、治具を再生・再利用、リサイクルにも取り組んでいます。

ヘッダー超硬型の修正再利用

従来、金型の割れや磨耗で廃却していた超硬型の割れ部や磨耗部を研磨などで修正し、再利用することで寿命向上に取り組んでいます。
金型寿命
約2倍

廃棄物の削減
<物流>

包装梱包資材の削減
2018年度は木製パレットの樹脂パレット化を中心に、木製及び紙製の包装梱包資材のリターナブル化・リユース化・簡素化を推進してきました。木製品については削減できましたが、紙製品については一個箱・段ボール箱を使用する製品の増加により購入量が増加しました。2019年度は紙製梱包資材の削減を推進すべく、使い捨ての段ボール箱からリターナブルポリケースへの変更、過剰包装の見直し、製品サイズに合わせた段ボール箱への変更による緩衝材使用量削減など、取り組みを進めていきます。
木製梱包材使用量・原単位推移
紙製梱包材使用量・原単位推移

輸出用梱包資材のリターナブル化推進

1)2018年度は板パレットを樹脂パレットへ変更してリターナブル化を図り梱包資材の削減を実施しました。
2)2019年度は段ボール箱の適正サイズ化、ポリケース化拡大を中心に取り組みを推進していきます。

資源の有効利用
<水使用量の削減>

水の有効利用を促進

ジェイテクトでは、大切な資源である水の使用量を削減するため、無駄の削減や社内での再生利用などにより水の使用量削減を進めています。2018年度は、原単位・使用量ともに2012年度比6%以上の改善に取り組む予定でしたが、2016年度に前倒しで達成したため、2017年度比0.5%以上の改善を目標としました。結果、原単位は5.6%(0.08千㎥/億円)の改善、使用量は1.9%(45㎥/億円)削減しました。2019年度は、2018年度比0.5%以上の改善を目標として、徳島工場の熱処理工程の冷却水の再利用を進めます。
水使用量・原単位推移・水再利用量
水使用量
水使用量原単位
水再利用量

水リスク評価

ジェイテクトは、水使用量原単位の改善による水資源の有効利用に加え、2017年から事業所毎の水リスクをAqueductを用いて評価しています。
今後、水使用量削減の取り組みにあたっては、将来予測も含めた水リスク評価結果や事業所毎の水使用量や水依存度に応じた取り組みを行い、水資源の有効利用に取り組んでいきます。
※Aqueduct
世界資源研究所(WRI)が運営するデータベース。「物理的な水ストレス」、「水の質」、「水資源に関する法規制リスク」、「レピュテーションリスク」などの水リスクを示した世界地図・情報を提供
※集計対象:グローバル環境マネジメント対象会社(ジェイテクト単独13拠点、国内グループ19社、海外グループ38社)

水リスク対策

水リスク評価の結果、ジェイテクトグループの全生産拠点の中で、インド地域と中国大連地区の水リスクが高いと評価しています。
そのうえで、水リスク地域の水使用量実績と地域の水事情を調査した結果、インド地域では水質が悪いため、RO(逆浸透膜)装置を導入し、水質を改善したうえで生産工程に供給しています。
水リスク地域での水使用量は相対的に少なく(インド:172千㎥、中国:187千㎥)、水使用に伴うリスクは限定的と判断しています。
従って現在は、地下水および河川水を水源として、多くの水を使用している徳島工場とJALY(フランス)の水使用量削減に取り組んでいます。
主な実施内容
国内工場:徳島工場

熱処理工程における水使用量削減取り組み

徳島工場では、地下水取水量削減の取り組みとして、2018年度より熱処理冷却水の再利用取り組みを進めています。これまで、熱処理設備の冷却水は冷却水回路が密閉構造の為、使用後は河川に放流していました。今回、特に使用量の多い5工場熱処理設備(28,000㎥/月)において、循環方式を導入し、地下水使用量の削減を進めています。2018年度は熱処理設備2台、変成炉5台への対策が完了し、14,690㎥/月(176,280㎥/年)の地下水使用量を削減しました。2019年度に残る熱処理炉を対策し、5工場の全熱処理設備で循環方式の導入を完了する予定です。

私のCSR
山本 優作 軸受事業本部 徳島工場 製造技術部 設備管理課
持続可能な社会の実現を目指して
徳島工場では使用している水の97%を地下水に頼っています。一方で、昨今「水リスク」が顕在化し、世界的に水使用量の削減や水資源の有効活用が課題となっています。今後も、地下水使用量削減取り組み等を通じて、地域の水資源の持続可能性に貢献していきます。