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環境マネジメント
2015年9月、国連サミットで持続可能な開発目標(SDGs)が採択されました。2030年までの実現を目指す17のゴールの多くは環境に関連しています。企業の事業活動は、地球環境にさまざまな影響を及ぼします。各国の環境規制に対応するだけでなく、自主的・積極的に目標や方針を設定し、事業活動全体にわたって、地球環境保全への取り組みを推進することが、企業に求められています。ジェイテクトでは地球の持続可能な発展のため、環境を経営の重要課題のひとつとして位置づけ、取り組みを進めています。

2020年度 報告

2020年度 環境負荷フロー
ジェイテクトでは、資源・エネルギー投入量(INPUT)と環境への排出量(OUTPUT)を定量的に把握しています。事業活動に伴う温暖化の影響を最小化するため、鋳造、鍛造、熱処理、機械加工などエネルギー使用量の多い工程を中心に、エネルギーの削減に取り組んでいます。資源については、原材料投入量の約7%がリサイクル材料で、また約11%が有価物として排出されており、一層の歩留り向上を図り資源の有効利用を進めています。
資源・エネルギー投入量と環境負荷物質排出量

※1:GJギガジュール(熱量を表す単位) G=109

※2:A重油A・B・Cの3種類に分類される重油の中で、最も軽油に成分が近く、ボイラーや暖房の燃料として利用されます。

※3:PRTR法環境汚染物質排出・移動登録(Pollutant Release and Transfer Register)の略で、化学物質の環境への移動排出量を行政に報告し、行政が公表する制度

※4:COD化学的酸素要求量(水質汚濁の度合いを表す指標)

※5:廃棄物PCB廃棄物を除く

※6:逆有償リサイクル処理費を支払ってリサイクルすること。

※7:危険廃棄物日本は特別管理産業廃棄物、日本以外は各国の法律に基づき危険廃棄物と規程されているものの排出量を廃棄物排出量より抽出(廃棄物・逆有償リサイクルの内数)

推進体制

ジェイテクトでは、社長を委員長とする「企業価値向上委員会」のもと、環境マネジメントの向上に取り組んでいます。委員会では会社方針に基づいて目標値を設定し、方策の審議・決定および進捗状況の管理を行っています。事業活動に関わる課題に柔軟に対応すべく、6つの環境専門部会を設置し、「環境チャレンジ2050」に掲げた目標の達成に向け、組んできましたが、カーボンニュートラルの早期達成に向けて2021年度より、社長直轄の全社横断組織としてカーボンニュートラル戦略室を設置。取組み内容毎に具体的な施策を実行する3つの環境専門部会を新設し、カーボンニュートラルへの取り組みを加速しています。
組織図

企業価値向上委員会との統合

ジェイテクトでは、2020年6月に「地球環境保全委員会」を廃止し、「企業価値向上委員会」に整理・統合しました。
「企業価値向上委員会」を通じて、経営企画部門と連携することで、環境活動を重要な経営課題として位置づけ、気候変動、水リスク等の環境課題の解決に向けて、これまで以上に積極的に取り組みを進めて参ります。

国内ジェイテクトグループ
環境連絡会

ジェイテクトの国内グループ20社では、CO2削減、廃棄物削減、環境異常防止に向け、目標を共有し、グループ一体で活動を推進しています。
グループの環境連絡会を年3回開催しており、そのうち2020年6月の連絡会では、国内グループ会社の環境担当役員に集まって頂き、リモートで各社の2019年度の環境取り組みの振り返りと2020年度の取り組み計画について審議しました。2020年7月と2021年1月には、各社の環境担当者による連絡会を開催し、活動の実績と今後の取り組みを審議したほか、次期の2025年環境行動計画や、カーボンニュートラルに対する取り組み、各社の環境マネジメントレベルの向上等について意見交換を行いました。
私のSDGs
「水環境の取り組み」
豊精密工業(株)
安全・施設環境室 施設環境グループ
「水環境の取り組み」
当社は、一般産業用歯車と工作機械の製造販売会社です。歯車部品を製造する際に加工製品を洗浄する工程と熱処理工程で大量に上水を使用しています。世界的に水使用量削減が課題となっていることから、当グループが主体となって「水環境の取り組み」を推進し、「廃液のリユース・雨水や排水処理場で処理した水のリサイクル」できる装置の開発に取り組んでいます。コンパクト化、薬品未使用をコンセプトに装置開発中で、廃棄物と水使用量の削減、資源の有効利用を進めていきます。

海外ジェイテクトグループ
環境連絡会

グローバル安全環境会議
2020年は6月に各地域統括会社(北米、欧州、アセアン、中国、インド、南米)に資料とWeb会議にて、環境分野の中期経営計画と2030年を目標とするCO2総排出量目標の展開を行いました。ジェイテクトグループ一体となって環境パフォーマンス向上を図り、環境チャレンジ2050の実現に向けて新たに策定した、次期5カ年目標の「2025年環境行動計画」の達成を目指して活動していくことを相互に確認しました。
海外地域環境会議
地域統括会社では地域の事業体を集めて、リモート地域環境会議を開催しました。2020年9月にアメリカで安全衛生環境会議として実施、また欧州では2020年10月より月次会議として実施しています。会議には各地域・各現地法人の安全環境担当者が出席し、各社の環境活動や課題の報告、改善事例やジェイテクトの取り組みの展開・共有等により事業体相互の環境意識向上を図りました。
海外Web会議
ジェイテクトでは海外現地法人とのコミュニケーションをより緊密に行う為、定例のWeb会議を開催しています。会議では、現地法人毎の取り組みの進捗状況を確認し、困りごとやジェイテクトへの要望等の意見交換を行うことで、環境パフォーマンス向上に向けた課題の共有を図っています。今後もよりスムーズな連携を目指します。

環境事故防止活動

ジェイテクトでは、環境事故を未然に防ぐため、重点管理ポイントを網羅した「環境リスクマップ」を作成し、日常点検等に活用しています。また、国内、海外のジェイテクトグループでも同様に「環境リスクマップ」による日常管理を徹底し、環境事故の未然防止に努めています。環境法令・条例・協定値の遵守に向けては、各規制値より厳しい自主基準値を設定し、不測の事態にも備えています。
  • ※放流水・大気への放出の自主基準値は、法規制値の80%に設定しています。

環境法令の遵守状況

・2020年度、ジェイテクトでは環境異常は0件でした。
・国内及び海外グループ会社でも環境事故の発生はありませんでした。
・なお、環境事故や苦情に関する罰金・科料、環境に関する訴訟もありませんでした。

環境異常・ヒヤリ相互研鑽会

相互研鑽会(東京工場)

過去に発生した環境異常や環境ヒヤリ事例に基づき、2014~2019年11月まで全工場を対象に環境異常・ヒヤリ相互研鑽会を各工場現地で実施しておりましたが、2020年3月以降は新型コロナウイルス感染予防の為、開催を見送りました。2021年度はオンラインでの開催を検討しております。

  • ※環境への影響は軽微で敷地内で処置できたもの。
環境異常・ヒヤリ相互研鑽会
環境ヒヤリよりもさらに軽微な事例についても情報を集め横展開を行うため、準環境ヒヤリの基準を設け、情報収集を行い、類似事例の発生を防ぐ取り組みを行っています。

工場長による環境パトロール

岡崎工場
岡崎工場

ジェイテクトでは毎年6月の環境月間の取り組みとして、すべての工場で工場長による環境パトロールを実施しています。
2020年度は環境リスクのある設備・施設の日常管理状況の把握という観点に基づいて確認を行いました。

緊急事態訓練

関東工場(狭山)
関東工場(狭山)

ジェイテクトでは様々な緊急事態を想定した訓練を定期的に実施しています。
2020年に実施した一例としては、関東工場(狭山)では除外装置での異常に対する訓練を実施いたしました。

環境監査

内部監査

ジェイテクトでは、環境マネジメントシステムの運用状況や、法令順守状況を確認する為、年1回、監査チェックシートを用いた内部監査を実施しています。2020年度は、監査チェックシートの中から優先度の高い内容を選び、重点的に監査を実施しました。法令に関しては点検を事前に行い、適正な監査を実施することが出来ました。また、監査員の新規養成教育は、国内グループ会社を含めて定期的に実施しています。(2020年度は新型コロナウイルスの影響で中止)

外部審査

ジェイテクトでは2020年10月にISO14001サーベイランス審査を受審しました。結果、不適合は0件で、環境マネジメントシステムが規格要求事項に適合し、有効に実施されていると判断されました。
改善の余地9件の提言事項については、全件是正を完了しております。
また、ジェイテクトグループでは、国内グループは全20社が認証を取得、海外グループは39社が認証を取得しています。
今後もISO14001の規格に基づいて、定期的に審査を受審、指摘事項について適切に是正対応を行い、環境マネジメントレベルの向上を図って参ります。

グループの環境監査

ジェイテクトグループでは、連結ベースの環境監査体制を構築しており、2014年度から環境異常・苦情の防止を目的に、遵法活動を中心としたグループ会社の環境監査を実施しています。2020年度は国内グループ会社1社の監査を行いました。
海外グループ会社は新型コロナウイルスの影響で監査は延期としました。

環境教育

環境自覚教育

2020年6月の環境月間には、全従業員を対象にe-ラーニングによる環境自覚教育を実施しました。2020年度は「企業の環境活動と事業への影響」をテーマに、8,388人が受講しました。

ステークホルダーエンゲージメント

基本的な考え方
ジェイテクトでは、お客様、従業員、地域・国際社会、取引先、株主・投資家をはじめとするステークホルダーの皆様と様々な手段を用いたコミュニケーション活動を行っています。
コミュニケーションを通じて得られたステークホルダーの皆様からのご意見、ご期待については、ジェイテクトの環境方針や取り組みに反映し、環境チャレンジ2050の実現と企業の社会的価値の向上に向け、更なる活動の発展と充実を図って参ります。
環境ステークホルダーエンゲージメント実績
主な取り組み

地域懇談会

ジェイテクトでは、各工場・事業場毎に、周辺地域や行政の方との地域懇談会を定期的に開催しています。ジェイテクトの環境に関する取り組みの紹介や、工場見学、意見交換を通じて、地域のみなさまとのコミュニケーションを図っています。

取引先とのパートナーシップ

ジェイテクトでは、サプライチェーンの皆さまとも環境取り組みを共有する為、2018年度から、取引先様の環境マネジメントシステムの構築状況、環境パフォーマンスの目標・実績に加え、各社の水リスクの把握状況などをアンケートで調査しており、2020年度は、化学物質の管理状況を調査項目に追加しました。
中でも、優れた環境実績をあげられた取引先様を対象に、「ジェイテクト環境表彰」制度を新設し、取引先様の改善の後押しを図っています。
2020年度は、顕著な取り組みをされていた株式会社三恵シーアンドシー様を表彰しました。

CDPへの対応

ジェイテクトは、CDPが主催する「気候変動」および「ウォーターセキュリティ」の調査に回答し、2020年度の評価は気候変動がA-、ウォーターセキュリティーもA-となり、ウォーターセキュリティーは、2019年度より1ランクアップとなりました。
またCDPサプライチェーンプログラムについても、お客様との重要な対話の機会と位置づけ対応しています。

  • ※CDP: 投資家、企業、国家、地域、都市が自らの環境影響を管理するためのグローバルな情報開示システムを運営する英国の慈善団体が管理する非政府組織(NGO)

2020年度 環境会計報告

ジェイテクトの環境会計は、環境保全コスト・環境保全効果・環境保全対策にともなう経済効果などを集計しています。
集計は環境省の「環境会計ガイドライン」に準拠しており、2020年度の環境保全コストは、投資が13.3億円、経費が41.8億円の計55.1億円となり、前年度比23.5%削減していますが、ほぼ同等の効果が出ています。
環境保全コスト
(単位:百万円)
環境保全対策にともなう経済効果
(単位:百万円)
環境保全対策にともなう物量効果
環境保全対策にともなうコストと効果
  • *環境保全対策にともなう経済効果については、製品付加価値への寄与、環境リスク回避、企業イメージの向上などの効果は算出していません。
    省エネ効果など、確実に把握できる範囲で集計しています。
  • *また、減価償却費は含んでいません。支出目的が複合する費用については、按分集計しています。
  • *集計範囲:ジェイテクト単独(事業場内の一部グループ会社を含む)
  • *集計期間:2020年度(2020年4月~2021年3月)
2020年度 サプライチェーン
全体のCO2排出量
環境省および経済産業省のガイドラインに基づいて、サプライチェーンも含めた事業活動および販売した製品の使用・廃棄にともなうCO2排出量を算出し、その削減に取り組んでいます。
  • ※環境省および経済産業省のガイドライン:サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量の算定に関するガイドライン
2020年度実績
(※)スコープ
温室効果ガス排出の算定・報告の世界的なガイドラインを作成するGHGプロトコル・イニシアチブが定める、温室効果ガス排出量の算定範囲。
スコープ別CO2排出量(単位:千t-CO2)
スコープ3カテゴリー別CO2排出量(割合)
スコープ3のカテゴリー別CO2排出量(2020年度) ※1
★第三者検証対象部分
※1 ガイドラインの排出原単位を用いて算定
※2 鋼材の購入量を対象に算定
※3 在宅勤務を考慮して算定
※4 ステアリング、駆動製品、軸受製品、工作機械を対象に算定

第三者検証

ジェイテクトでは、データに関する信頼性を高めるため、2020年度実績について、SGSジャパン株式会社による第三者検証を受審しました。検証の対象範囲はジェイテクトの生産事業所と国内グループ会社及び一部の海外グループ会社のScope1、Scope2排出量、水使用量、廃棄物排出量とScope3 カテゴリ6(出張)、カテゴリ7(雇用者の通勤)、カテゴリ11(販売した製品の使用)となります。
検証意見書

グローバル環境マネジメント

国内グループは20社、海外グループは39社を対象に、環境マネジメントの一層の強化に取り組んでいます。
欧州
生産会社/13社
  • JTEKT AUTOMOTIVE UK LTD.(イギリス)
  • KOYO BEARINGS(EUROPE)LTD.(イギリス)
  • JTEKT TORSEN EUROPE S.A.(ベルギー)
  • KOYO BEARINGS DEUTSCHLAND GMBH(ドイツ)
  • JTEKT HPI S.A.S.(フランス)
  • JTEKT AUTOMOTIVE LYON S.A.S.(フランス)
  • JTEKT AUTOMOTIVE DIJON SAINT-ETIENNE S.A.S.
    (フランス)
  • KOYO BEARINGS VIERZON MAROMME SAS (フランス)
  • JTEKT AUTOMOTIVE CZECH PLZEN, S.R.O.(チェコ)
  • JTEKT AUTOMOTIVE CZECH PARDUBICE, S.R.O.(チェコ)
  • KOYO BEARINGS CESKA REPUBLIKA S.R.O.(チェコ)
  • KOYO ROMANIA S.A.(ルーマニア)
  • JTEKT AUTOMOTIVE MOROCCO, S.A.S.(モロッコ)
アジア/オセアニア
生産会社/6社
  • JTEKT(THAILAND)CO.,LTD.(タイ)
  • JTEKT AUTOMOTIVE(THAILAND)CO.,LTD.(タイ)
  • JTEKT PHILIPPINES CORPORATION(フィリピン)
  • JTEKT AUTOMOTIVE(MALAYSIA)SDN. BHD.(マレーシア)
  • PT.JTEKT INDONESIA(インドネシア)
  • KOYO JICO KOREA CO.,LTD.(韓国)
インド
生産会社/2社
  • JTEKT INDIA LTD.(インド)
  • KOYO BEARINGS INDIA PVT.LTD.(インド)
中国
生産会社/9社
  • 捷太格特汽車部件(天津)有限公司
  • 捷太格特轉向系統(厦門)有限公司
  • 大連捷太格特創新汽車部件有限公司
  • 無錫光洋軸承有限公司
  • 大連光洋瓦軸汽車軸承有限公司
  • 光洋軸承大連有限公司
  • 光洋六和(佛山)汽車配件有限公司
  • 光洋汽車配件(無錫)有限公司
  • 光洋滾針軸承(無錫)有限公司
日本
ジェイテクト単独/13拠点
国内グループ生産会社/20社
  • 光洋機械工業(株) (大阪府)
  • 豊興工業(株)(愛知県)
  • 光洋シーリングテクノ(株) (徳島県)
  • (株)CNK (愛知県)
  • 光洋サーモシステム(株) (奈良県)
  • 光洋電子工業(株) (東京都)
  • ダイベア(株) (大阪府)
  • 宇都宮機器(株) (栃木県)
  • (株)豊幸(愛知県)
  • 豊田バンモップス(株) (愛知県)
  • 光洋メタルテック(株) (三重県)
  • (株)ケージェーケー (徳島県)
  • 日本ニードルローラー製造(株) (三重県)
  • 光洋熱処理(株) (大阪府)
  • フォーミックス(株) (愛知県)
  • (株)タイホー (香川県)
  • 富士機工株式会社 (静岡県)
  • トキオ精工株式会社 (東京都)
  • ヤマト精工株式会社 (奈良県)
  • 豊精密工業株式会社 (愛知県)
北米・南米
生産会社/9社
  • JTEKT AUTOMOTIVE TENNESSEE-VONORE, LLC
    (アメリカ)
  • JTEKT AUTOMOTIVE TENNESSEE-MORRISTOWN, INC.
    (アメリカ)
  • JTEKT AUTOMOTIVE TEXAS, L.P. (アメリカ)
  • JTEKT AUTOMOTIVE SOUTH CAROLINA, INC. (アメリカ)
  • KOYO BEARINGS NORTH AMERICA LLC (アメリカ)
  • KOYO BEARINGS CANADA INC. (カナダ)
  • JTEKT AUTOMOTIVE MEXICO,S.A de C.V (メキシコ)
  • JTEKT BRASIL LTDA. (ブラジル)
  • JTEKT AUTOMOTIVE ARGENTINA S.A.(アルゼンチン)