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No.1020 2023環境関連技術特集号 グリース潤滑下における繊維強化PA66 と鋼のトライボロジー特性に関する研究 —樹脂歯車への適用に向けて—

カテゴリー 論文
筆者 研究開発本部 材料研究部 博士(工学)国島武史
Laboratoire de Tribologie et Dynamique des Systèmes, Ecole Centrale de Lyon 博士(工学)ヴィンセント・フリデリシ,フィリップ・カプサ
要旨 近年,自動車の軽量化および静粛性に対する要求から,樹脂歯車が増加している.たとえば,電動パワーステアリングのウォーム減速機には,軽量化とともに静粛性を向上させるため,樹脂歯車の一種であるウォームホイールが使用されている.近年,これら樹脂歯車の高負荷対応が求められている.歯面のしゅう動部は,より過酷な環境となるため,歯車には強度および耐久性が求められる.負荷の増大は歯車の変形や寿命低下をもたらすため,これに対応する樹脂材料およびトライボロジー技術が必要とされている.樹脂歯車の高負荷対応には,ガラス繊維等の強化繊維をPA66等の樹脂材料に配合し高強度化を図るほか,グリース潤滑によりしゅう動発熱を低減することも有効である.本報では,グリース潤滑下における繊維強化PA66と鋼の接触しゅう動特有の摩擦摩耗特性を基礎試験にて評価し,そのメカニズムの解明を行った結果を報告する.また,樹脂分子量や強化繊維種といった樹脂組成の影響やグリース中に含まれる添加剤が摩擦摩耗特性に及ぼす影響を評価した結果についても併せて報告する.そして,より高負荷条件下にて使用される樹脂歯車への開発技術の適用可能性について提言を行う.
キーワード 樹脂歯車,PA66,ガラス繊維,グリース,トライボロジー
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