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(LFTシリーズ)高アキシアル荷重対応低トルク玉軸受を開発

株式会社ジェイテクト(以下ジェイテクト)は、自動車の変速機(トランスミッション)向けに「高アキシアル荷重対応低トルク玉軸受」を開発しました。本開発品は、弊社LFT技術を採用したさらなる低トルク化と耐アキシアル荷重性の向上による軽量・コンパクト化を実現し、自動車の燃費向上に貢献します。

1.開発の背景

自動車のトランスミッションには玉軸受や円すいころ軸受が使われています。負荷される荷重の大きい箇所には円すいころ軸受が使用される場合が多いですが、一方で玉軸受よりも損失トルクが大きいという問題があります。
そこで、トランスミッションユニットのトルク損失低減のため、玉軸受化のニーズがあります。
しかし、従来の深溝玉軸受は円すいころ軸受に対し耐アキシアル荷重性が低いため、深溝玉軸受で設計した場合は軸受サイズが大きくなり、ユニットへの搭載性低下および質量増加という課題がありました。

2.本開発品の特長

本開発品は、下記の取り組みにより、許容荷重が同等レベルの円すいころ軸受(当社LFT-Ⅱ)と比較して、損失トルク最大50%低減を実現しております。

(1)耐アキシアル荷重性の向上
従来の深溝玉軸受に対しアキシアル荷重負荷側の軌道深さを拡大することで、従来の深溝玉軸受よりも外径を10%縮小し、かつ、耐アキシアル荷重性の向上(従来品比1.8倍)を実現しました。

(2)LFT技術採用油量制御保持器の開発
保持器の形状を改良して、軸受内を貫通する油量をコントロールすることにより、潤滑油に含まれる異物による軸受寿命低下や、油の攪拌によるトルク損失を低減。
(従来品比で、貫通油量を最大80%、攪拌トルクを最大15%低減

【「LFTシリーズ」とは 】

ジェイテクトは、その前身の光洋精工時代から、 “摩擦”・“潤滑”に着目し、軸受の低トルク化を追求してきました。1980年代には、円すいころ軸受の内輪鍔面ところ大端面のすべり摩擦を低減し、自動車の燃費向上に貢献する低トルク円すいころ軸受「LFT」を世界で初めて開発しました。
その後も、当社は更なる低トルク化の研究を積み重ね、円すいころ軸受を、「LFT-Ⅱ」・「LFT-Ⅲ」・「LFT-Ⅳ」と進化させ、常にNo.1の性能でこの分野をリードし、昨今の環境意識の高まりに応えてきました。
この度ジェイテクトは、これまで円すいころ軸受の開発で培ってきた低トルク化技術をさらに進化させることはもちろん、玉軸受やハブユニットなど、他の軸受品種にも適用し、「LFTシリーズ」としてラインナップすることを決定いたしました。
自動車業界のみにとどまらず、あらゆる業界のお客様に向けて、エネルギー損失低減に貢献する低トルク軸受を提供してまいります。

※「LFT」はLow Friction Torque の略で、ジェイテクトの登録商標です。

3.販売計画

【量産開始】  2020年
【売上目標】  9億円/年
【販売先】   自動車メーカー、変速機メーカー 等

4.製造工場

玉軸受生産工場(亀山工場、徳島工場 他)

ジェイテクトは、軸受事業のブランド「Koyo」において、「Key of your operation」を掲げ、お客様とともに課題を解決し、嬉しさを提供するパートナーとして、自動車産業をはじめとするあらゆる産業に貢献してまいります。

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