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株式会社ジェイテクト 新入社員に向けた社長メッセージ

株式会社ジェイテクト(以下「ジェイテクト」)は、4月1日にオンライン入社式を開催しました。取締役社長 佐藤和弘の入社式での挨拶を下記の通りご紹介いたします。

2021年度入社式 佐藤社長挨拶

 

皆さん、おはようございます。晴れて社会人として第一歩を踏み出された皆さんを、今日ジェイテクトにお迎えでき、大変嬉しく思います。

1.私が考える学生と社会人の違いについて

1点目は、「立場の違い」です。学生時代は学校に授業料を支払い、形のうえではお客様として扱われ、いろいろと教えてもらう立場となります。一方、社会人は、お客様のために働いて、お給料をもらう立場となります。お金を支払う立場と、もらう立場と、全く異なるわけです。学生の頃と比べて、会社生活では何かと「厳しい」と感じることがあるかもれませんが、これが「働く」ということですので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

2点目は、「答えの違い」です。学校の授業で習うことには、大体解答があります。一方、社会人の仕事の多くには、解答がありません。今、決めたことの結果が出るのは、1週間後、1ヶ月後、1年後、あるいは10年後かもしれないからです。確信のない中で、判断、決断が迫られるケースがあると思います。皆さんには、逃げずに正面から受け止めて、自分の頭で考えて、乗り越えていっていただくことを期待しています。しかし、はじめは、遠慮なく上司・先輩に聞いてください。1年目は特に、「わかりません」「教えてください」が許されます。新入社員に与えられたこの特権を有効に使ってください。

2.ジェイテクトを取り巻く環境

皆さんが今日入社したジェイテクトは、自動車業界に深く、広く関わる企業です。自動車業界は、「100年に一度の大変革期」に直面しており、またCASEと呼ばれる技術革新で大きく、そして急速に、変化しているところです。それに伴い、クルマのかたちだけではなく、わたしたちの生活のあり方も、変わろうとしています。そしてもうひとつ、この一年、私たちの生活を大きく変えたものが、新型コロナウィルスです。この未知のウィルスの影響で、これまで普通に行ってきたことが、突如としてできなくなってしまいました。高校や大学で、皆さんの学ぶ環境も大きく変わったのではないでしょうか。本来ならば、仲間と共に学ぶところが、オンライン授業に変わり、思うような学校生活が送れなかった方もいるかもしれません。世の中には、自分たちでは、どうしようもないことがあります。いま私たちが直面しているこの状況は、まさにピンチです。しかし、ピンチであるとともに、生まれ変わろうとする者にとっては、チャンスでもある。私は、そう考えました。これは一例ですが、新型コロナウィルスの影響で私たちもテレワークをすることになりました。これまでとは違う、新しい働き方ですが、私たちは、そこからたくさんの新たな「気づき」を得ることができたのです。

そこで、私は、2021年を、「ジェイテクトReborn元年」と位置づけました。私たちは、過去と決別して、今こそ生まれ変わらなければならないと思ったからです。現在私たちを取り巻く厳しい環境を生き抜くために、「これまで通り」で本当にいいのか?と、企業としての体質、仕事のやり方、考え方、すべてを全員で見直す年にしたいと考えました。世の中の変化に取り残されない、「適応力」と「競争力」のある強いジェイテクトに生まれ変わるのです。これが、ジェイテクトRebornです。

3.仕事をするうえで、忘れないでほしい3つのこと

まず1つ目は、「安全第一、品質第二」です。なぜ、「安全第一」なのか?それは、この世に人の命に勝るものはないからです。スピードや生産性を優先して、大切な仲間にケガをさせ、最悪命を失わせてしまうことは、絶対にあってはならないことです。どんな場面にあっても、「安全第一」を、決して忘れないでください。そして、なぜ「品質第二」なのか?それは、品質はお客様のものだからです。お客様は、私たちの製品を、「100%良品」と信頼して、購入してくださっています。そのお客様の期待を、裏切るわけにはいきません。生産性やコストというのは、私たちのためのものです。これらを同等に扱い、比較することは、失礼でしかありません。「お客様の品質を守る」これは、メーカーである私たちが、絶対に忘れてはならないことです。

2つ目は、「明確なビジョンと情熱をもって働くこと」です。ピーター・ドラッカー氏の著書で、「三人の石工」という逸話が紹介されています。ちなみに、石工とは石職人のことです。ある人が、三人の石工に「なぜ働いているのか?」と聞きます。一人目は、「お金のため」と答えます。これは、間違いではありません。二人目は、「立派な職人になるため」と答えます。これも、間違ってはいません。三人目は、「人々の安らぎの場となる、教会をつくるため」と答えます。働くということは、「ただ言われたことをやる」ではありません。「自分だけのためにやる」でもありません。この、三人目の石工のように、「教会をつくる」という明確なビジョンと、「人々のため」という情熱が、仕事をするうえで、私は大切だと考えています。明確なビジョン や情熱を持つ人は、目的を実現するために、自ら勉強し、本気で取り組みます。情熱をもってビジョンを実現することで、人は誰かを幸せにし、自分自身も達成感や幸せを感じることができます。働くということは、お客様を幸せにすると共に、社会に貢献し、自分自身も幸せになることだと、私は考えています。皆さんも、明確なビジョンと情熱をもって仕事に取り組み、幸せをどんどん量産してください。

3つ目は、「絶えず改善を続けること」です。ライバルは待ってくれません。競争に勝つためには、歩みを止めることなく、絶えず改善を続けることが必要です。皆さんの仕事は、まず上司や先輩からやり方を教わるところから始まると思います。まずは、教えられた通りに仕事をしてみてください。慣れてくると、ムダが見えてきて、より上手くできる方法が見つかるようになるでしょう。それが見えてきたなら、必ず自分で改善してください。どんな小さな改善でも結構です。1つ1つの小さな改善を積み重ねることが、やがて習慣となり、未来のジェイテクトを強くすると信じて、改善することを、決して止めないでください。

最後に、私から、「ジェイテクトReborn元年」に入社した皆さんにお願いです。私たちは、地球のため、世の中のため、お客様のために、全員で何をすべきかを考え、達成のため、改善をし続ける企業文化を目指しています。「年輪経営」という言葉があります。これは、年輪のごとく、緩やかに、右肩上がりに成長し続けることを目指す経営です。私は、今日ジェイテクトに入社した皆さんにも、何事にも積極的にチャレンジし、着実に、自分自身の年輪を重ねてほしいと思います。一人ひとりの年輪が、ジェイテクトの年輪を、より太く、力強くするものと確信しています。「いま、自分がすべきこと」を皆さん自身が自ら考え、情熱とスピード感をもって行動してください。

最後になりましたが、ジェイテクトの一員に、そして、クルマを走らせる550万人の一員になられた皆さんを心から歓迎し、私の挨拶といたします。One JTEKTで、ともに頑張りましょう。

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