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新熱処理技術を確立し低歪化を実現
~ジェイテクトファインテック技術紹介~

株式会社ジェイテクト(本社:愛知県刈谷市、社長:佐藤和弘、以下ジェイテクト)のグループ会社である株式会社ジェイテクトファインテック※(本社:栃木県宇都宮市、社長:荒木 恵司 、以下ジェイテクトファインテック)は、従来からの熱処理技術をもとに、熱処理の精度を高める低歪熱処理技術を確立しました。
※4月1日に宇都宮機器株式会社、日本ニードルローラー製造株式会社、トキオ精工株式会社が合併した新会社

1.背景

薄板(鋼板)を加工した製品は、強度を高めるために熱処理を施す場合があります。熱処理では850℃前後で焼入れした後に急冷する際に均一に冷却ができないことより膨張量と収縮量に差が生じ、熱処理歪(そり、うねり)として焼入れ後の寸法精度に影響を与えています。この度ジェイテクトファインテックは、その熱処理歪を抑制し膨張量と収縮量の差を最小限にした低歪熱処理技術を確立しました。

220525_2-1.jpg【熱処理の種類】

2.低歪熱処理技術の取り組み

低歪熱処理技術には、「①熱処理炉の仕様」と「②不可欠な要素技術」の双方を成立させることが重要となります。

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①熱処理炉の仕様
主な仕様・要求特性とこれまで培った低歪熱処理技術を基盤に「3室ストレートスルー焼入れ炉」を採用。
②不可欠な要素技術
5つの要素技術開発を行い、低歪熱処理技術を確立。
③新熱処理工程レイアウト

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3.取り組みの効果

①熱処理後の歪量が従来比1/10

既存熱処理炉と比較して歪量を約1/10に抑制し真円度を向上することで、後工程の旋削や研削を省くことが可能更に新熱処理炉は熱処理で生じるスラッジの発生が無く洗浄工程を省くことも可能

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②CO2排出量を約70%削減
既存熱処理炉では変成ガスを排出する変成炉を使用していたが、今回の低歪熱処理技術では変成炉が不要となりCO2排出は約70%削減でき環境負荷物質の低減に貢献
③既存炉の比較

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今回の取り組みで貢献可能なSDGsの目標

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9.4 2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。
全ての国々は各国の能力に応じた取組を行う。
12.5 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。

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