平成21年度入社式 社長挨拶

社会人としての第一歩を踏み出された皆さんを、ここにお迎えできたことを大変うれしく思う。
大いに期待し、全社をあげて歓迎したい。皆さんには若者らしい柔軟な発想や行動力で、組織に新たな刺激と活力を与え、新しい風を吹かせて欲しい。

まずはじめに、当社の企業目的と事業内容について申し上げる。
当社の企業目的は「社会の信頼に応え、モノづくりを通じて、人々の幸福と豊かな社会づくりに貢献する」ことである。その目的を果たすため、「ステアリングシステム」や「駆動製品」といった自動車の進化を支える最先端技術と、「軸受」や「工作機械」といったあらゆる産業の発展を支える基盤技術を融合させ、安全で安心、快適で環境にやさしい、卓越した技術の開発や製品の提供に日々取り組んでいる。私たちジェイテクトは、「最先端の製品を持ち、しかもそれを生み出す機能部品や道具も自分で作る」という強みを活かして、これまでにない新しい価値を生み出し、提供することで、モノづくりを通じて広く社会に喜びと感動を与えていく存在であり続けたいと考えている。

現在、１００年に一度とも言われる世界的な大不況が企業の業績に大きな影響をもたらしており、これは当社でも例外ではなく、率直にいって大変厳しい局面を迎えている。
こうした状況だからこそ、皆さんには一層の期待をしている。

そこで、社会人として、またジェイテクト社員としての心構えを２点申し上げる。

１点目は、『若者らしく何事にもチャレンジし、最後までやり遂げる』ということ。
「働く」ということは自分自身を成長させる機会であり、喜びを体験できる機会である。
実際の仕事においては難しい問題に直面することもある。そのような場合でも積極的にチャレンジしていただきたい。新しいことにチャレンジすると、失敗することもあるが、素直に反省し、同じ過ちを繰り返さないことが、皆さんにとって財産となり、成長につながる。
また、何事にもすぐに諦めたり、投げ出したりせず、最後までやり遂げていただきたい。
与えられた仕事に責任を持って取り組み、苦労してやり遂げたときにこそ、何物にも代えがたい喜びや達成感を感じることができる。

２点目は、『コミュニケーションを活発に取り、１日も早く職場の一員としてとけこみ、チームとして仕事に取り組む』ということ。
職場では立場や年代、価値観の異なる様々な人々と関わりを持つ必要が出てくるが、職場の中で円滑な人間関係を築き、職場にうまく溶け込んで欲しい。そのためには、元気良く挨拶をする、分からないことや疑問に思ったことを積極的に聞く、助言や忠告を素直に受け止める、そのような基本的なことが重要である。また、コミュニケーションを取る上で、自分の意見を述べるだけでなく、考えが異なる人の意見に耳を傾けて欲しい。自分と異なる価値観に接し、認め合うことで自分自身を磨くことができると思う。
コミュニケーションを通じて、上司や先輩から良いものを吸収して欲しい。そして、チームの一員として大きな仕事を成し遂げていただきたい。

以上の２点を常に心に留めて日々の自己研鑽につとめ、自分自身が「主人公」として活躍するという強い気持ちを持って、仕事に取り組んで欲しい。

最後に、皆さんがいま胸に抱いている夢や希望、そして新鮮な気持ちをいつまでも忘れることなく、ジェイテクトという会社を通して、みなさん一人ひとりが自己成長できることを祈念します。