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Interviewsアスリート・インタビュー

「世界一」を勝ち取った若武者たち

ソフトボールU23日本代表 #34 田宮 有貴、#9 宇宿 雅哉

2026年春、南米コロンビア、U23男子ソフトボールワールドカップで、日本は世界の頂点に立った。その“世界一”の中心に、ジェイテクト徳島工場で働く二人の若者がいた。田宮と宇宿。ともに日本リーグで戦う実業団プレーヤーだ。

職場は製造現場、夜勤もある中で、週5日の仕事後に練習を行っている。すべての時間をソフトボールに使えない中でも、彼らは、世界で勝った。なぜ、勝てたのか。そして彼らが見つめる先は。

(インタビュー日:2026年5月11日)

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左:#9 宇宿 雅哉、右:#34 田宮 有貴

ソフトボールは生活の一部

田宮がソフトボールを始めたのは、中学進学のタイミングだった。「小学生までは野球をしていました。7つほど年の離れた先輩がソフトボール部に入り、インターハイで活躍する姿に憧れ、ソフトボールを本格的に始めた」。

一方の宇宿は、小学2年から。「兄の影響を受けました。元々ソフトボールをやるつもりはなかったです」。しかし、中学で競技としてのソフトボールのレベルが高いことに衝撃を受ける。「野球と迷っていたのですが、難しい方をやりたいと思いソフトボールを選びました」。ここに、二人の共通点がある、レクリエーションではなく、競技としてのソフトボール を選んだことだ。

そしてもう一つ、「ソフトボールが好きだから競技として続けている」。
田宮は迷いなく言う、「今ではソフトボールがない生活は考えられない。もう生活の一部です」。

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野球とは違う、”異次元のスピード

ソフトボールの魅力について聞くと、二人は即答で「スピードですね」と声を揃えた。

投手と打者の距離が近いソフトボールでは、投球の体感速度が極端に速い。宇宿はこう続ける。「ワールドカップでは130km/h以上の球速が当たり前。140km/hぐらい投げる投手もいますが、打席に立った時の体感速度はそれ以上です」。さらに、「野球に比べてイニング数が少なく、フィールドが狭く点数が入りづらいので、一つのミスで試合展開が大きく変わる。そこがおもしろい」と付け加えた。スピードと緊張感、ソフトボールは一球で試合の流れが大きく変わる、変えられるところが魅力のようだ。

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断った日本リーグからの転機

田宮は当初、高校を卒業してソフトボールには一区切りをつけるつもりだった。「日本リーグのレベルについていける自信がなく諦めていました」。だが、当時、ジェイテクトソフトボール部監督の森田の熱意に押され、「監督からの誘いを2回お断りしましたが、3回目の誘いで背中を押され、日本リーグでやってみようと」進路を変える決断をした。

一方の宇宿は、最初から日本リーグでのプレーを目指していた。当時ジェイテクトは上位常連チームではなく、宇宿自身も「正直ジェイテクトを知らなかった」と話す。守備における、打球への判断・機敏な動きが監督の目に留まり、受けたオファーに対し、悩みはなくジェイテクトへの加入を選んだ。

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夜勤明けは、朝6時から練習

二人の日常は華やかさとは無縁だ。

製造現場の勤務は昼勤と夜勤があり、残業もある。当然、業務が終了してからの練習となる。「夜勤明けの場合、仕事終わりが朝6時、それから練習です。シフト勤務なので、練習相手を探すのに苦労する日もあります」と田宮は話す。平日は個人練習が中心、グラウンドの広さは内野までしかなく、内外野の連携練習も思うようにできない。それでも彼らは力をつけた。理由はシンプルだ。“練習した分だけ、うまくなる”とわかっている。さらにチームを変えた人物がいる。日本代表にも選ばれた大川の存在だ。「もっと練習をやろうと声をかけてくれる。その声でチーム全体の士気が高まり、勝てるチームに変わった」と、宇宿は大川のグラウンドでの姿を思い浮かべながらこう語る。チームを強くしたのは、練習環境ではなく選手の意識、そう強く感じられる表情を浮かべる。

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