Interviewsアスリート・インタビュー
データと駆け引きで挑む試合
共に、社会人になってから最も変わったことは“頭を使うこと”だった。田宮は学生時代を振り返り、「高校までは相手のことは何も考えず打席に立っていた」と話す。しかし、今は違う。相手ピッチャーの癖と球種を動画で分析し、チームで共有している。「打席に立つ前から打撃の準備ができる」田宮がそう話すと、宇宿もこう続ける。「データと駆け引きで頭を使い続けることで、少しずつ自分たちのレベルが上がっていると感じる」。高校生から社会人になり、フィジカル的な成長だけでなく、思考という武器が備わってた。
世界との差と、勝てた理由
二人は初めてU23日本代表に選ばれ、ワールドカップに出場した。そこでしか体験できないものがあった。それは“圧”だった。海外選手は、大柄な選手が多い。打席に入りピッチャーと対峙する時、田宮は「威圧感がすごい」、宇宿は「体が大きくて近くに感じた」と口々に海外選手のフィジカルに関する感想を述べた。これに留まらず田宮は「内野も壁のような感じだった」とも話す。

左:ニュージーランド戦の宇宿、右:オーストラリア戦の田宮
(写真提供:公益財団法人日本ソフトボール協会)
大会は、予選で2敗するもグループ1位で通過し迎えた決勝戦の相手は、世界一のサウスポーと言われているジャック・ベスグローブ投手を擁するオーストラリア。予選では敗れた相手だ。リベンジの機会が訪れ、結果4-2で優勝を手にした。チームは勝つしかない状況、それでも最終的に勝てたのは、“準備”と“修正力”だった。田宮は言う「一球で仕留める、そのための準備がすべてだった」。また、宇宿はメンタル面での話に触れる「国内の試合よりも緊張をしたが、いかにいつも通りのパフォーマンスができるかに注力した。国際試合という緊張の中で、どうリラックスをするかを学んだ」。最高の結果を手にした二人は、「純粋に、うれしい」と語った。その言葉はシンプルだった。
(写真提供:公益財団法人日本ソフトボール協会)
次に目指す場所
二人の視線は、すでに次を向いている。田宮は「U23日本代表ではなく、トップ代表(日本代表)に入りたい。日本リーグのベストナインも狙う」と目標を掲げ、「チームとして国内試合で5冠を取りたい。そして個人としては日本代表も」と宇宿が呼応する。U23ワールドカップ優勝という戦績はゴールではなく、あくまでも通過点でしかない。
恵まれた競技環境ではないが、確実に強くなっている。若さに溢れ、チーム内競争もあり、これから伸びるチーム、それがジェイテクトソフトボール部だ。そして最後に二人はこう言った。「応援が一番の力になります。ぜひお近くの会場へ来てください」。
日本リーグは第2節が終わり6勝2敗で3位タイ。ジェイテクトソフトボール部の躍進は続く。
【2026年度今後の試合予定】(ジェイテクト出場予定試合)
| 大会名 | 日程 | 場所 |
| 全日本実業団男子選手権 | 7/25~7/27 | 愛知県:刈谷球場ほか刈谷市内各会場 |
| 日本リーグ 第3節 | 9/4~9/6 | 高知県:県立春野総合運動公園ソフトボール場 |
| 日本リーグ 第4節 | 10/10~10/11 | 富山県:岩瀬スポーツ公園 |
| 日本リーグ決勝トーナメント (リーグ戦上位5チーム) |
11/7~11/8 | 京都府:わかさスタジアム京都 |