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低炭素社会の構築

2020年10月、日本政府が「2050年カーボンニュートラル、 脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言。また、2021年にイギリスのグラスゴーで開催されたCOP26においては、気温上昇を産業革命より1.5℃未満とする目標が正式に合意され、カーボンニュートラルの実現に向けた取組みが国内外で加速しており、企業にはLCAも含めた視点での対応が求められています。
ジェイテクトでは地球温暖化を防止し、気候変動による様々な影響を軽減するためグループ全体で2035年の生産におけるCO2のカーボンニュートラル達成に向け、事業活動に伴うエネルギー使用量を極小化し、製品の設計から納入までの全プロセスにわたる省エネ化や物流改善、再生可能エネルギーの利用促進を推進してまいります。

カーボンニュートラルロードマップ

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当社は生産におけるCO2総排出量を2025年度までに2013年度比で35%、2030年度までに60%削減し、2035年でのカーボンニュートラル達成を宣言しています。その達成に向けたCO2総排出量の2030年度目標はSBT(Science Based Target)の認定を受けており、2016年のパリ協定で合意された1.5℃目標と整合しています。
2024年度の取組みにより、2025年度の目標を1年前倒しで達成することができました。SBT基準の目標達成に向けて、2025年度のチャレンジ目標を2013年度比で45%減に引き上げ、製造拠点の工程別エネルギーの見える化に加え、国内製造拠点で有効であった省エネ活動を国内外グループ会社にも展開し、グローバル一丸となった省エネ活動を推進しています。

主要な2024年度実績

生産におけるCO2総排出量(単独)
生産におけるCO2総排出量(グローバル)
物流におけるCO2総排出量
再生可能エネルギー導入量

2025年環境行動計画/2024年度活動実績

[ ]2013年比

区分 取組み項目 目標・取組み方針 2024年度活動実績 評価
CO2排出量の削減 (1)生産・物流活動におけるCO2の削減
 ・グローバルなCO2の削減
 ・物流改善によるCO2の削減
《生産》
①工場の日常改善活動によるCO2削減活動の推進
 (生産性向上の追及、高効率機器採用、省エネ診断等の取組みを展開)
②生産技術革新による低CO2生産技術の開発・導入

項目 2024年度目標
JTEKT CO2排出量 253.1千t-CO2 32.1%減
グローバル 642.4千t-CO2 32.1%減
2024年度実績
201.9千t-CO2
[43.6%減]
602.2千t-CO2
[36.3%減]
《物流》
物流効率の向上および燃費向上によるCO2排出量削減

項目 2024年度目標
物流CO2排出量 9.1千t-CO₂ 24.6%減
2024年度実績
8.9千t-CO2
[26.4%減]
(2)再生可能エネルギーの推進 各地区、各地域の特性を考慮した再生可能エネルギーを推進

項目 2025年度目標
JTEKT 再生可能エネルギー導入率 15.0%
グローバル 10.0%
2024年度実績
8.7%
13.1%

TOPIC

カーボンプライシングの取組み

カーボンプライシングとは、炭素税や排出量取引などにより炭素に価格を付けることで、CO2の排出削減に対する経済的インセンティブを創り出し、気候変動への対応を促すことを目的とする制度です。
ジェイテクトでは、インターナルカーボンブライシングとして、新規設備を導入する際、稟議書に設備のエネルギー使用量と製品1個あたりのCO2排出量を記載した「エコシート」を添付しています。 これにより、従来設備と比較して、新設・開発機の場合は製品1個あたりのCO2原単位を大幅に削減するよう投資判断の基準を設定し、運用しています。
また、排出量削減活動への投資を促進するため、投資の判断基準を緩和し、積極的な投資を促すため、省エネルギー投資に関しては、投資回収年数を4年に拡大し、CO2排出量の削減に繋げています。

サステナビリティ・リンク・ボンド発行

サステナビリティ・リンク・ボンドとは、発行体が設定したサステナビリティやESG目標の達成状況に応じて、債券の条件が変動する金融商品のことです。
本社債の発行により調達した資金を通じて、ジェイテクトグループとしてのCO2排出量の削減、カーボンニュートラル達成をはじめとした環境活動とソリューションプロバイダーとしての事業活動を加速させていきます。

 KPI  Scope1, 2におけるCO2排出量の削減率(2021年度比)
 SPTs  2027年度にScope1, 2におけるCO2排出量を28.2%削減

※SPTs(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)とは、サステナビリティ・リンク・ボンドにおける債券条件のよりどころとなる、重要業績評価指標(KPI)によって測定され、事前に設定されるターゲット目標
■サステナビリティ・リンク・ボンドの発行について
https://www.jtekt.co.jp/news/2024/004173.html

工場日常改善の取組み

生産におけるCO2排出量削減

●単独
2024年度のCO2総排出量は、省エネ取組みにより、昨年度比で3.7%減の201.9千t-CO2となり、2013年度比で43.6%削減し、2024年度目標を達成することができました。
またエネルギーの使用の合理化等に関する法律(以下、省エネ法)に基づく2024年度の事業者クラス分け評価制度では、Aクラスに評価されています。

CO2総排出量※1 201.9千t-CO2(43.6%減)

※1:購入電力会社毎の年度別の実換算係数(マーケットベース)を用いて算出

生産におけるCO2総排出量
生産におけるCO2総排出量

●グローバル
国内外のグループ会社も含めた2024年度のCO2総排出量は、省エネ取組みとエネルギーのグリーン化により、昨年度比で6.7%減の602.2千t-CO2となり、2013年度比で36.3%削減し、2025年度のチャレンジ目標(35%減)を1年前倒しで達成することができました。

グローバルCO2総排出量 602.2千t-CO2(36.3%減)

グローバルCO2総排出量
生産におけるCO2総排出量

省エネ診断

2024年度は、新たな省エネアイテムの創出や省エネ診断技術者のレベルアップを図るために、社内診断チームにより国分工場並びに国内グループ会社(株式会社ジェイテクトファインテック)の診断を実施しました。
診断により創出されたアイテムは全工場に横展開され、省エネ活動推進に貢献しています。2025年度も引き続き社内診断チームにて社内および国内グループ会社の診断を実施する予定です。

改善事例①:徳島工場

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グループ会社である株式会社ジェイテクトグライディングツールの研削砥石「削楽」に変更。削楽は骨材と呼ばれる砥石材を無くし気孔率を上げることで、加工時の摩擦による発熱が抑制され、消費電力の削減に繋がります。またドレススキップを延長し砥石寿命が伸びることで廃棄物削減にも貢献します。
【削減効果】切替済の1品番にて算定(生産数:50,000個/月)
 ・電力使用量:約3,060kWh/年(約1.1t-CO2/年)
 ・コスト:\80,000/年

改善事例②:国分工場

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          <改善前>
【熱処理炉内 断熱材更新前】
 電力使用量:約323,000kWh/年

展示会

          <改善後>
【熱処理炉内 断熱材更新後】
グループ会社である株式会社ジェイテクトサーモシステムの
高性能断熱材「スーパーモルダサーム(SMT)」と
多孔質断熱材へ変更
・電力使用量:約207,000kWh/年
【削減効果】
・電力使用量:約115,000kWh/年(約42.7t-CO₂/年)
・コスト:\2,844,000/年

展示会
       SMT施工後の炉内

再生可能エネルギーの導入

2024年度は、日本・海外の全8拠点のオンサイトにおいて計5.98MWの太陽光発電システムを導入し、年間約2,600tのCO2排出量を削減しました。
これにより再生可能エネルギーの導入量は、ジェイテクト単体では7.0MW、グループ全体では43.8MWとなり、再エネ導入率※は13.1%となりました。
今後もエネルギーのグリーン化を目的に、2025年にグループ全体で再エネ導入率35%以上、2030年に60%以上のチャレンジ目標達成を目指して積極的に取り組んでいきます。
※再エネ導入率=再エネ電力量/全電力使用量

再エネ導入ロードマップ
再エネ導入ロードマップ

オフサイトにおける再生可能エネルギーの導入の取組み

2024年度は、国内のグループ会社と共同で、当社敷地外に設置した計8MWの発電設備から再生可能エネルギーを調達するオフサイトフィジカルPPA※での電力購入契約を締結しました。これにより、年間約6,400tのCO2排出量を削減します。本契約で活用する太陽光発電所は、発電者により新たに設置される「追加性」を有しており、社会全体の再生可能エネルギー拡大にも貢献しています。

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オフサイト太陽光発電

※オフサイトフィジカルPPA
自社敷地外に設置した再エネ発電設備で発電した電気を、送電網を介して実際に電力の購入者に届ける方式

主な実施内容

ジェイテクト:田戸岬工場
海外グループ会社:JTRE(ベルギー)、JTC(タイ)

ジェイテクト田戸岬工場では、鍛造工場の新設に伴い520kWの太陽光発電システムを導入しました。また、ベルギーの海外グループ会社であるJTREでは、2022年の風力発電に続き、597kWの太陽光発電システムを導入することで、工場全体の電力使用量の52%を再生可能エネルギーで賄える計画です。タイの海外グループ会社であるJTCでも2018年から順次導入を継続し、2024年度時点で合計6,421kWの太陽光発電システムを導入しています。
今後も環境負荷が少ない再生可能エネルギーの導入に取り組み、エネルギーのグリーン化を拡大するとともに、自然と調和する工場づくりを進めていきます。

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生産技術革新によるCO2削減の取組み

2035年カーボンニュートラル達成に向けて、生産技術の取組みとして2024年度は709tのCO2排出量を削減しました。
生産技術のカーボンニュートラル活動として、大きく3つの取組みを行っています。
①地道な改善活動
 CT短縮、からくり導入、待機時停止、エアーmin化、ダウンサイジング、インバータ化などの生産のムダゼロを
 追求する活動
②生技要素開発
 素形材、熱処理、加工、組立と工程スルーで考え、設備・工法の高効率・高能率化、省機省工程を実現する要素技術開発
③カーボンニュートラル革新開発
 画期的な削減を目指して、ガス⇨電気⇨水素などのエネルギー置換・回収の革新技術開発

これらの取組みの中で、今回は軸受の加工工程のカーボンニュートラルに向けた取組み事例を紹介いたします。

軸受洗浄液の水溶性化の取組み

背景・目的

従来、軸受の洗浄工程では油性の洗浄液を使用していました。使用済みの洗浄液は沸点差を利用し、蒸留再生装置できれいにして再利用していましたが、これは加熱と冷却を繰り返す方法のために多くのエネルギーを消費していました。

展示会

取組み結果

今回の開発では洗浄液を油性から水溶性に変更することで、蒸留再生装置を廃止する代わりに高性能フィルタリングユニットを採用しました。これにより消費電力が▲76%削減するとともに、洗浄後の異物量の削減、電力と洗浄剤の費用削減にも効果がありました。

展示会

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物流におけるCO2排出量削減

2024年度は、物流業者様の協力による低燃費トラックの導入やドライバーへのエコドライブの協力要請、運送便の統廃合により、CO2排出量の改善に繋がりました。
また、セミトレーラー+船による積載率向上・効率化による荷量減少に伴い、排出量は減少しました。
2025年度は、積載量変動を見極め、高い積載率を維持、トラック便の改廃推進等で更なる削減に取組みます。

CO2排出量推移