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製品・技術

製品の使用による環境への影響は、製品の開発・設計と深く関わっています。そのため、企業は資材調達からお客様による製品の使用、廃棄に至るまでを見据えた開発・設計に取り組む責任があります。
ジェイテクトでは、製品使用時や製造プロセスにおける環境負荷の低減を目指した技術開発、製品に含まれる環境負荷物質の管理に加え、再生材の活用や再資源化しやすい設計などに取り組むことで、環境保全活動に貢献し、持続可能な社会の実現を目指しています。

主要な2024年度実績

環境負荷低減率
低トルク化
長寿命化
製品によるCO2削減貢献量

実績評価 2025年環境行動計画/2024年度活動実績

区分 取組み項目 目標・取組み方針 2024年度活動実績 評価
製品・技術 環境配慮型製品の開発・設計 (1)トップランナーの環境負荷低減を推進する新技術・新製品の開発 ①ジェイテクト社内で設定した環境効率式をグループ各社にも展開
 オールジェイテクトとして製品に対して評価向上を目指す
  • 省エネ研削盤開発
(2)資源の有効利用に配慮した3R(リデュース、リユース、リサイクル)設計の推進 ①リサイクルしやすい製品設計の推進
②小型、軽量化、長寿命化による資源およびエネルギー使用量削減
  • 低トルクハブユニット開発
  • HEVインプット軸用SBB開発
(3)製品に含有する環境負荷物質の管理・削減 グローバルの化学物質規制対応の推進および管理の定着
  • 製品含有化学物質管理のガバナンス
(4)設計・開発段階での環境アセスメントの展開 設計・開発段階での環境評価による環境配慮型製品への促進
  • 2024年度実績:製品によるCO2削減貢献量 339千t-CO2
(5)製品によるCO2削減貢献 ①環境配慮型製品への切替率向上によるCO2排出量削減
②製品使用時のCO2削減貢献を2025年度までに165千t以上とする
(グローバル単年CO2削減貢献量)
2024年度目標:149.2千t-CO2以上

活動報告

環境対応製品対策部会による環境保全活動の取組み

環境対応製品対策部会では、2030年のCO2削減目標の達成に向けたロードマップを策定し、それに基づいた環境配慮型製品の開発を推進しています。特に、製品開発段階においてCO2排出量を可視化する仕組みを導入し、小型化・軽量化、高効率化、使用材料の削減などを設計に反映させる取組みを進めています。

製品含有化学物質管理のガバナンス

研究開発本部領域長が委員長を務める「製品環境委員会」を中心とした製品含有化学物質管理体制を構築しています。同委員会は年2回開催され、会社方針に基づいて課題の明確化と目標設定をするほか、方策の妥当性協議および決定、進捗状況の管理を行っています。また、同委員会には、それぞれの役割をもった7つのワーキング・グループを設けています。これらのグループは、製品含有化学物質管理に関する全社方針の策定、国内外の体制構築、社内外の監査/教育、製品含有化学物質変更の際の設計変更や製品の切り替え推進について、役割分担と責任の所在を明確化した上で、活動を推進しています。

製品環境委員会の設置

製品環境委員会での主な取組み

2023年度の根幹規程の刷新と社内外への浸透により、規格不適合の可能性が生じた際も、円滑な調査対応が可能となり、お客様への影響を最小限に抑えることができるようになりました。また、新規程の運用及び浸透活動を通じ、継続的に下記をはじめとする新たな課題の抽出と改善に取り組みました。
まず、仕組みの改善として、製品に付随して流通する副資材について、最新の法規制に適合する購入品リストを作成、生産現場へ配布し運用ルールを定めました。このリストは一元管理され、全工場において統一した高い水準での管理を実現します。
また、社内の意識向上と風土醸成を目的とし、内部監査の強化を推進しています。監査対象とする部門の拡大、改善したチェックシートによる定量評価により、管理水準の底上げにつなげています。
更に、サプライチェーン全体の管理体制強化のため、7月には仕入先様に向けて管理方法の説明会を開催し、必要に応じて個別の理解活動と支援を継続しています。
今後もお客様へ安心・安全を提供し続けるため、ジェイテクトグループは一丸となって管理体制の強化に取り組み、持続可能な企業活動を目指しています。

製品によるCO2削減貢献量

2024年度は、更なる軽量化および省エネ化の取組みにより、CO2排出量の削減を進めてまいりました。しかしながら、製品の販売台数の減少による影響でCO2削減貢献量は339千tに留まり、前年度を下回る結果となりました。なお、2021年に設定した2025年度目標は既に達成していますが、今後も引き続き、より一層のCO2削減に向けた取り組みを継続してまいります。

製品によるCO2削減貢献量
※製品によるCO2削減貢献量 はグローバルで算出した貢献量を単年度で表記

評価方法について

製品の環境負荷低減効果を数値で評価できるように、環境効率の基本式を独自の指標として定めています。数値が高いほど環境負荷低減の効果が大きく、年度ごとに、より高い環境効率値を目標とし、その達成度を評価しながら製品開発に取り組んでいます。

  • 環境効率の基本式と環境効率値の算出
    環境効率は、軽量化、小型化、省エネ等の度合いから算出される数値です。環境効率値は、評価する製品における環境効率を、基準とする製品の環境効率で割って算出します。
  • 環境負荷低減効果の算出
    環境負荷低減効果は、環境負荷低減率を環境効率値より求めます。たとえば環境効率値が1.25であれば、その製品の環境負荷低減効果は20%となり、低減した環境負荷は、環境効率値の逆数として求められます。

環境効率

環境効率値

環境負荷低減率

環境設計活動の取組み

ジェイテクトは各事業本部、グループ会社一丸となって、環境設計活動を進めています。こうした設計段階からの創意工夫によって、ジェイテクトグループの製品は地球環境に貢献しています。

【ジェイテクトの取組み】
株式会社ジェイテクト:産機・軸受事業本部

「LFT-Ⅴの量産化による低燃費化とCO2排出量削減への貢献」

ジェイテクトは、自動車のトランスミッションやデファレンシャル※1のピニオン支持等に使用される低トルク円すいころ軸受LFT🄬※2を1983年に開発しました。その後も内外輪軌道に特殊クラウニング形状を施したり、軸受内部に流入する潤滑油量を抑制したりする等改良を重ね、低トルクニーズへのソリューションを提供してきました。
そして2020年に開発したシリーズ最新のLFT-Vは、樹脂保持器形状の最適化によって、損失トルクをLFT-Ⅳ比最大15%減、低昇温性の向上というモビリティ産業に一層のソリューションを提供する軸受となりました。
本製品は、いすゞ自動車株式会社の新型「MU-X(ミュー・エックス)」に採用され、リアデファレンシャルに搭載されます。LFT-Vの低トルク性能で、新型「MU-X」の低燃費化とCO2排出量削減に貢献してまいります。
※1:デファレンシャルは、自動車の旋回時などで左右輪間の回転差を吸収する差動装置
※2:LFT🄬はLow Friction Torqueの略で、ジェイテクトの登録商標

<取組みの効果>

従来製品(LFT-Ⅳ)と比較して最大15%の損失トルク低減

本製品は、樹脂保持器形状の最適化を行い、潤滑油の流入量を最適制御することで、従来製品(LFT-Ⅳ)よりも損失トルクを最大15%低減したシリーズNo.1の低トルク性を実現しました。加えて、保持器ポケット部に油を保持できる溝を設けることで、始動時や低温時の耐焼付き性を向上させ、昨今の低粘度油化及び油量低減を見据えて、軸受内部の油流れの最適化を行うことで、軸受昇温も低減可能になっています。

LFT-Ⅳ

※当社LFTシリーズにおいて

項目 LFT-IV比
損失トルク 最大15%低減
軸受昇温 最大10℃低減

今回の量産開始を皮切りに、LFT-Vで世界中の自動車の低燃費化に貢献するとともに、産業機械等あらゆるモビリティのエネルギー損失低減によってCO2排出量を削減しカーボンニュートラル達成に貢献してまいります。

【ジェイテクトグループの取組み】
株式会社ジェイテクトフルードパワーシステム

「省エネ性能№1 超低電力 電磁切換弁HD1Eシリーズ」

株式会社ジェイテクトフルードパワーシステムでは生産設備に搭載される油圧システムのポンプ・モーター・油圧制御弁の効率向上、蓄圧制御、電油HEV、アイドリングストップ等、必要なときに必要な仕事ができるように、用途に合わせた省エネ化に向けて対応しており、様々なニーズに応じた油圧システムのシリーズ拡充に取り組んでいます。
本製品は、工作機械を中心とした産業機械向けの電磁切換弁です。カーボンニュートラルの実現に向けて工場設備の省エネ化の必要性が高まっている中で、電磁切換弁としての性能を維持しながら従来比で消費電力30%減を達成し、業界トップの3.4Wを実現しました。CO2削減量は設備100台当たり1.3t-CO2/年に相当します。電磁切換弁はソレノイドの励磁によって油の流れる方向を制御する方向制御弁であり、磁気回路の徹底的な見直しによる効率向上及び吸引力特性の最適化により大幅な省エネ性能を達成しました。また、ソレノイド構造の見直しにより質量を8%低減しています。

<取組みの効果>

従来製品と比較して1.2W(30%)の消費電力削減

従来品に対して消費電力30%減とするために、①磁場解析に基づく部品間構造の見直しによる磁気効率の向上、②可動鉄心の吸着面形状見直しによる負荷荷重に合わせた吸引力特性の最適化、により消費電力が1.2W削減出来、工作機械の省エネに貢献することができます。
尚、本製品は2024年度 省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部品で「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しています。

HD1Eseries.png

HD1E比較

業界トップの3.4Wを実現し、消費電力30%削減を達成しました。
今後も当社は省エネ、省資源に配慮した製品開発を実現させ、環境負荷低減に取りんでまいります。

株式会社ジェイテクトサーモシステム

「CNレトロフィットサービス」

本サービスは、熱処理炉等金属・工業加熱装置のエネルギーロス削減を目的としたレトロフィットサービスで、2024年度省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を頂いたサービスです。
工場で消費される全エネルギーのうち、約2割を熱処理装置が占めると言われています。国内には約4万基の熱処理炉等金属・工業加熱装置があり、当社も多くの販売実績を有しています。
しかし、設備の老朽化等もあり金属熱処理に用いられるバッチ炉では製品の熱処理に直接有効利用されているエネルギーは約20%であり、それ以外の80%はエネルギーロスとなっています。
当社はこのエネルギーロスの半減に取り組み、カーボンニュートラル達成に向けた活動に貢献しています。

<取組みの効果>

バッチ炉のエネルギーロス1/2化(エネルギー全体の40%削減)

現在お客様にてお使い頂いている装置を対象に以下の3つの取組みを行い、それぞれの効果を得ることができました。
①雰囲気ガスの削減(N2ショット)
浸炭処理に必要な雰囲気ガスの導入パターン見直しにより、雰囲気ガスを削減しました。

N2ショット

②炉体断熱性の向上(スーパーモルダサーム)
高断熱性能を有する当社開発の新型断熱材 スーパーモルダサームと多孔質断熱ボードを用い、断熱性能を向上させることで、放散熱量が減少し、加熱室電力が削減出来ました。

モルダサーム

③焼入油温度制御方法の最適化(QEC)
焼入後の焼入油冷却パターンの改善により、油槽保持電力を最小化し、油槽電力を削減出来ました。

QEC

エネルギー全体の40%削減

お使いいただいている操業条件により効果は異なりますが、3つの改造を合わせることによって最大でエネルギー全体の40%の削減効果が得られるものと試算しています。
今後も当社は省エネ、省資源に配慮した製品開発を実現させ、環境負荷低減に取り組んでまいります。

エネルギー