仕入先様とともに
社会背景
ISO26000では課題の1つに「バリューチェーンにおける社会的責任の推進」があげられています。また、2015年のG7エルマウ・サミットでは、首脳宣言の中に「責任あるサプライチェーン」が盛り込まれました。企業の調達活動においては、従来のQCD(品質・価格・納期)に加え、人権、労働慣行、公正な事業慣行、環境なども考慮して実践することが期待されています。
ジェイテクトの考え方
公正・公平な取引を推進
ジェイテクトは、「企業行動規準」「調達理念」において、国籍、企業規模、取引実績の有無を問わず、オープンでフェアな取引を実践する方針を明文化。また、公正かつ公平な参入機会を提供するために、ウェブサイトに取引開始までの手順を公開しています。
さらに、仕入先様をパートナーとして尊重し、相互信頼に基づいた発展・成長を目指し、2021年10月に「パートナーシップ構築宣言」を公開しました。
パートナーシップ構築宣言 2021年10月 (2024年9月2日更新)
調達理念
オープンでフェアな取引 | 国籍、企業規模、取引実績の有無を問わず、オープンで公正かつ公平な参入機会を提供します。 |
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調達基本方針
相互信頼 | 仕入先様との密接なコミュニケーションにより相互の信頼関係を構築します。 |
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共存共栄 | 仕入先様との相互信頼に基づく相互繁栄を実現します。 |
長期安定的取引 | 継続取引を行うことで品質、価格、量、納期を満足する安定調達を実現します。 |
グローバル調達 | グローバル視点での最適調達を実現します。 また強固なサプライチェーンで国際競争力の向上を図ります。 |
「ジェイテクト仕入先 サステナビリティガイドライン」
ジェイテクトCSR方針の趣旨を仕入先様と共有するために、昨今の社会背景を踏まえて地球環境への取組みをはじめ、人権の擁護と多様性の尊重などを定め、2022年5月に「ジェイテクト仕入先サステナビリティガイドライン」を新たに発行し、仕入先様に遵守していただきたい事項を明確化しています。このガイドラインは、仕入先様の上流にさかのぼった展開も要請しています。
また、適切な取引を維持していくため、仕入先様と関わる部門が各産業適正取引ガイドラインを遵守するとともに、仕入先様とのコミュニケーションをより向上させるため、あらゆる機会を通じて情報発信やご意見の吸い上げに取り組んでいます。
グリーン調達への取り組み
ジェイテクトでは、持続可能な循環型社会の構築を目指し、全社をあげてグリーン調達活動に取り組んでいます。その推進に向けて「グリーン調達ガイドライン」を発行し、仕入先様へ協力をお願いしています。
仕入先様へお願いするポイント
グリーン調達ガイドラインで仕入先様へ要請するポイントは次の通りです。
- ISO14001などの外部認証取得を基本とした「環境マネジメントシステムの構築」
- 環境関連法規制の遵守・徹底
- 環境負荷物質の使用禁止または制限
- カーボンニュートラル(CO2排出量の低減)など、環境パフォーマンスの向上
- 生物多様性保全の取り組みの推進
2023年度の主な活動
会社・調達方針説明会および、表彰式
コロナ禍から4年ぶりに、一部の仕入先様と対面による、2023年度の会社方針説明会と、表彰式を開催しました。表彰式は、年間を通じて品質、技術、VE・VA提案、環境において優れた実績をあげられた仕入先様を表彰しており、毎年継続して実施しています。
また、調達方針説明は、動画配信を実施し、安全と品質、競争力強化のほか、基盤強化として、カーボンニュートラルの推進をお願いしました。適正取引の継続においては、パートナーシップ構築宣言にもとづく、相互コミュニケーションの更なる向上へ取り組んでまいります。
ジェイテクト協力会活動
ジェイテクト協力会は、仕入先様248社(2023年度時点)で構成。活動を通じて相互研鑽及び相互信頼により、お互いの企業基盤を向上させ豊かな社会の発展に貢献することを基本理念に掲げ、活動しています。
2023年度は、安全分科会、品質管理大会、研修会等の活動を行い、当社もパートナーシップ強化のため支援を継続します。
紛争鉱物問題への取り組み
2013年度から実施している紛争鉱物の調査を、2023年度も継続。
仕入先様の協力を得ながら、サプライチェーンをさかのぼって紛争鉱物の使用状況を確認し、お客様からの問い合わせに適切に回答しています。
カーボンニュートラルへの取り組み
2021年より社内組織を立ち上げ、仕入先様との連携強化に取組んでいます。カーボンニュートラルに関する好事例の紹介や、仕入先様への省エネ活動への助言等を行っています。
仕入先様向けご相談窓口
下請代金支払遅延防止法への対応をより一層強化するため仕入先様向けの専用ご相談窓口を2017年4月より開設しています。
さらに、仕入先様への困り事のヒアリング通じて、相互コミュニケーションの向上と、適正取引の改善に取り組んでいます。