採用情報

お問合せ

モビリティを支える技術と人

青木 孝嘉(ハブユニット技術部技術開発室 プロジェクトマネージャー)
池田 賢司(ステアリングシステム技術部第2設計室)
粟根 昂也(第2駆動技術部先行開発室)

Interview

トヨタ ランドクルーザー、通称ランクルは1951年に誕生して以来「どこへでも行き、生きて帰って来られるクルマ」として高い耐久性と悪路走破性が評価されています。ランクルはその評価の高さから、歴代のモデルに対し日本国内だけでなく世界中にファンが数多くいる、歴史あるモビリティの一つと言えます。

そのランクルの最新モデルであるランドクルーザー300では、従来から誇る耐久性や悪路走破性に加えて、最新技術を用いた快適性も向上しています。そしてこのランクル300には、ジェイテクト製品が数多く採用されています。強靭、堅牢、そして高い快適性が求められる車に技術で応える3名が、自動車部品設計への誇りと、モビリティ社会を支える使命感を語ります。
(インタビュー日:2025年6月30日)

Main Theme

世界的なクルマに採用されることで証明される技術力

ランクル(ナンバー加工).png
ジェイテクトの自動車部品がランクルに搭載されている。その事実は、ジェイテクトの技術が過酷な環境下でも確かな性能を発揮できることを物語っています。

ステアリング、ハブユニット、トルセン―――それらジェイテクトが手掛ける製品は、車の走行性能や安全性を支える重要な役割を担っています。そして今回、技術者自身が試乗を通じて製品の動きを体感し、設計段階では見えにくかった価値を改めて実感しました。

ランクルへの採用は一例にすぎません。

ジェイテクトの技術は、乗用車から商用車まで、幅広いモビリティを足元から支え、自動車業界そしてモビリティ産業に貢献し続けています。

Index

■"どこへでも行き、生きて帰って来られる"を実現する製品
■試乗体験から見えた技術の力
■終わりなき改善への挑戦
■未来を走らせる技術者の思い

"どこへでも行き、生きて帰って来られる"を実現する製品

ランドクルーザーの足回りを支えるのが、ジェイテクトの3つの製品だ。高い安全性と耐久性を実現する、技術者の情熱が込められている。

RP-EPS.png

一つ目にステアリングシステム。ドライバーのハンドル操作をタイヤに伝え、「曲がる」を担う、車にはなくてはならない存在だ。ステアリングシステムは、油に圧力をかけて、その力を利用して動く「油圧式」と、モーターの力を使う「電動式」の2種類に分けられる。電動化や低燃費化が進み、今では乗用車のほとんどに電動式のステアリングシステムが採用されている。ランクルもその流れを受け、新しい車両には電動式を採用し始めている。

最新モデルのランクルには、電動式ステアリングシステムの中でも重たい車でも軽やかに曲がることができるRP-EPS(ラックパラレルタイプ電動パワーステアリング)が搭載された。ランクルに採用されたRP-EPSの開発を担当した池田は「壁にぶつかる日々の連続だった。高い制御性を実現しながら、電装部品に干渉しない製品設計は苦労が絶えなかった」と、奔走した日々を振り返った。

図2_第3世代円すいころ軸受ハブユニット.JPG

二つ目にハブユニット。タイヤと車体を繋ぐ、自動車に特化したベアリングの一つで、走行中の車の重さを支えながら、タイヤがスムーズに回転できるようにする役割を担う。安全性に直結するため、非常に高い精度と耐久性が求められる。入社後から15年間、ハブユニットに携わってきた青木は「万が一、大きな不具合があればタイヤが飛ぶ。人の命に関わる部品だからこそ、壊れないことが大前提」と話す。雪・泥・砂など過酷な環境でも走行するランドクルーザーにおいては、ひときわ精度と耐久性が求められる。


トルセン.png

三つ目のトルセンは、オンリーワンの歯車構造を取り入れた駆動装置で、タイヤにかかる力を前後や左右に最適に分配する。ランクルでは前後輪の動力配分を最適にすることに用いられ、走破性と安定性を高める。その魅力は「雪路や砂地などの滑りやすい路面や、凹凸の激しい道など、過酷な条件下で真価が発揮される」と粟根は説明する。

試乗体験から見えた技術の力

愛知県豊田市の「さなげアドベンチャーフィールド」のオフロードコースで、ランドクルーザー300の試乗を行った。技術者たちが自らの製品が搭載された車に乗り、その性能を体感した。「約25度の急斜面をぐいぐい走っていく」「わざとアクセルを踏んでみても、変な方向に進まない」と改めて製品の力を肌身で感じる。

DSC_0227.JPG

ランドクルーザー300は、サスペンションの性能が高く、後輪が車体から外れるのではと思うほど飛び出ながら、でこぼこ道に接地している。試乗後、粟根は「接地性の良さがあり、トルセンが駆動性能を発揮できていて誇らしかった。今後、電子制御が進む中でも、トルセンのような機械部品が果たす役割は残り続けるだろう」と、その言葉に熱が込められていた。技術者としての誇りと責任を強く感じる瞬間だった。

DSC_0235.JPG

岩場の斜面もぐいぐい走っていく。池田は、自身が設計したステアリングに繋がるハンドルを握って、操舵性を体感。「オフロードで遊ぶには油圧ステアリングの方が、ハンドルを動かす楽しさがあるのかもしれない。ただ、普段からでこぼこ道を運転しなければならない方にとっては、電動パワーステアリングの軽さが良い。用途によって味付けできると楽しそうだ」と、エンドユーザーを思う姿が垣間見えた。

DSC_0251.JPG

乗車後、真っ先にタイヤを見ていた青木。ハブユニット周辺の泥の付着状況を観察する眼差しの裏には、改善意識がある。「製品テストを合格しているから大丈夫とは思っているものの、実際に自分が乗ってみると凄さがわかる。世界を代表する車に搭載されていることが誇らしい」と笑顔を見せた。その笑顔には、長年の努力が報われた達成感と、次なる挑戦の意欲が込められていた。

終わりなき改善への挑戦

なぜジェイテクトが、世界を代表する車に貢献できているのか。その答えは、"お客様の期待に応えられる技術力"に尽きる。ステアリングとハブユニットは、これまで培ってきた経験値から、幅広いラインナップを揃える。トルセンはジェイテクト唯一の製品だ。

しかし、そこには、技術者たちの地道な試行錯誤の繰り返しがある。失敗は許されない環境で、製品テストをクリアし、改善も行う。今までの先人が積み上げてきた実績があるが故に、お客様からの期待を超えるのは容易ではない。小さな部品の一つを変えただけで、全く違う結果になる緻密な世界である。ちょっとした変化が、車全体の走行に影響を与えるのだ。

エンドユーザーのお客様がどんな場所で運転するかも重要な要素だ。納品先が北欧などの雪国なら雪道を、アフリカや中東の国ならば砂漠を走るかもしれないし、東南アジアなら舗装されていない道を走るだろうと、想像を巡らせて設計する。製品が世に出た後も、改善は止めない。ジェイテクトが所有するテストコース・ジェイテクト伊賀試験場で、不具合品を車に載せ替えて、部品近くにカメラを付け、なぜダメだったのか、真因を追究できるまで走らせることも。他にも、よりリーズナブルに設計できないか、他の部品に干渉しないか、低燃費にできる方法はないか、考えることは多岐にわたる。

改善に向き合い続ける技術者たちの情熱が、ジェイテクトの技術を支えている。

DSC_0464.JPGさなげアドベンチャーフィールドのカットモデルを前に熱心に語り合う3人

未来を走らせる技術者の思い

モビリティの進化とともに、技術者たちも進化していく。それぞれの思い描く、モビリティの未来を語る。

青木さん.JPG

青木「さまざまなモビリティがこれから出てくると思うが、陸上を走る乗り物からハブユニットは無くならない製品だと思う。時代の変化に合った形で、進化させていきたい」。

粟根さん.JPG

粟根「自動運転になれば、操作していない分、スムーズに車が動作していないとノイズとしてとらえられる。より快適性を求めていきたい。それと同時に、自分で車を動かす楽しさをトルセンで提供していきたい」。

池田さん.JPG

池田「お客様に満足していただける車を追求していきたい。今後、自動運転もあればオフロードで走る趣味のための車など、モビリティは多様化していくと思う。ギヤを作って載せ替えられるような、おもしろい車づくりにも挑戦できたら」。

 

ジェイテクトの製品は、ただの部品ではない。それは、世界を走る車の"安心"と"楽しさ"を支える力。そして、その力を生み出しているのは、技術者たちの情熱と挑戦だ。ランドクルーザーという世界的な名車に搭載される部品を設計・開発することは、技術者にとって大きなやりがいであり、次への原動力となる。技術者たちの改善活動に終わりはない。

ランクル試乗体験の様子をご視聴いただけます


長さ:48秒

一覧へ戻る