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私たちのキャリア選択
~理工系女性社員が語る仕事と人生~

松井 十和子(産機・軸受事業本部技術企画部原価改善推進室 室長)
山下 侑里恵(イノベーション本部材料研究部トライボロジー研究室潤滑機能研究課 主任)
田中 杏佳(営業本部販売技術部基盤領域技術室農建機・輸送機器課)

Interview

「理工学系で学んだ知識を、社会でどう活かすか」──その問いに向き合いながら、ジェイテクトでキャリアを築いてきた3人。管理職として組織を率いる松井さん、中堅として挑戦を続ける山下さん、そして入社2年目で成長を実感する田中さん。専門知識を活かした働き方、キャリアへの想い、プライベートとの両立、そして未来への挑戦まで、率直な言葉で語ってもらいました。
(インタビュー日:2025年11月13日)

Main Theme

キャリアも人生も、自分らしく

ジェイテクトの製品や技術には、社員一人ひとりの知識と想いが込められています。多様な専門分野 、キャリアビジョンを持つ仲間が集まり、その力を重ねることで、まだ見ぬ価値を生み出しています。社員の「WILL」と会社のありたい姿を重ね、誰もが活躍できる組織を目指しています。

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Index

■理工系の知識を武器に、私が選んだ舞台
■技術の現場ではじまった、それぞれのキャリア
■男性が多い職場で働く実感と、壁を越えるための工夫
■変化する社会の中で、これからどんなキャリアを歩むのか

理工系の知識を武器に、私が選んだ舞台

大学で学んだ理工系の知識を、社会でどう生かすか。その問いに向き合いながら、三人はジェイテクトという選択肢にたどり着いた。

松井は、大学・院ともに金属材料を学んできた。「研究室で培った知識を、モノづくりに活かしたくてジェイテクトを選びました」と就職活動を振り返った。現在は、原価改善推進室の室長として、鉄鋼材料の技術認定や品質問題対応、そしてチームのマネジメントを担っている。
鋼材の剥離など品質問題が発生した際には、営業や製造など多くの部門と連携しながら解決に動いている。「営業の方から言葉の使い方を学ぶことも多く、技術だけではない広がりを感じます」と話す。また、こうした改善には鉄鋼メーカーとの協力も欠かせない。「状況を伝え、改善を依頼し、メーカーと一緒に解決策を探る。その過程で、自分の鉄鋼に関する知識を活かせることに達成感があります」と松井は語る。

化学工学を専攻し、大学では金属触媒の製造方法の研究に取り組んでいた山下。ジェイテクトとの出会いは、材料研究部でのインターンシップだった。「材料研究部で行われていたトライボロジーの研究に面白さを感じました。摩擦・摩耗・潤滑を扱う分野で、ベアリングやステアリングをはじめとする製品の性能を支える重要な技術です。生活に身近な製品に必要な研究であり、社会全体に貢献できることにワクワクしました」。
現在は、潤滑剤の研究を中心に、事業部の困りごとを一緒に解決する業務にも携わっている。最近は、潤滑剤だけでなく、潤滑・設計・材料の観点で幅広く関わることも。「憧れていた『プロジェクトX』のように、社内関連部署の技術仲間と集まって部品を並べ、議論しながら解決策を探る瞬間が一番楽しいですね」と語った。

田中は機械工学を専攻し、研究室では医療と工学を融合した大動脈瘤のテーマに取り組んできた。理系出身ながら営業職を志望した理由は、「オフィスカジュアルで働きたかったんです(笑)実際、カーディガンにスカートで働けているので理想に近いです。あと、実はジェイテクトSTINGS愛知のファンです」と笑う。

②田中さんStings(IMG_2227☆)_トリミング.JPGジェイテクトSTINGS愛知が大好きな田中

現在は販売技術部門で農機向け軸受の技術対応を担当。田植え機やトラクターの不具合調査から改善提案までを担い、お客様の要望を受けて設計を検討するサイクルを回す。「お客様の声をもとに、社内の設計や製造と調整しながら改善案を仕上げる。関係者を巻き込んで一つの答えを作る達成感があります」と語る。

3人に共通しているのは、大学で培った理工系の専門知識や論理的思考力を武器に、それぞれの現場で価値を生み出していること。そして、課題解決の過程では営業や設計、メーカーなど他部署・取引先を巻き込みながら、プロジェクトを前進させる共創に力を発揮していることだ。

技術の現場ではじまった、それぞれのキャリア

山下は、インターンシップでトライボロジー研究の魅力を知るきっかけを得た材料研究部からキャリアをスタートした。入社後は潤滑剤の研究開発に取り組み、現在もトライボロジー分野に向き合い続けている。入社3年目に、初めて研究リーダーを務めた『ベアリングの電食防止グリース』の研究が印象に残っているという。「実験設備や実験方法を検討することから、学会での成果発表まで、やりがいの大きい仕事を任せていただきました。現在も、学会に参加する機会は多く、特に海外で開催される学会は、他国の研究者の取組みや雰囲気を肌で感じられて、勉強になりますね」と研究者としての向上心を感じさせる言葉を残した。

松井も入社2年目から11年間は、同じく材料研究部で経験を積んだ。「専攻してきた金属材料の知識を活かして、製品開発の土台となる材料の性質や熱処理の仕組みを解明する基礎研究に取り組めることが楽しかったです」と当時を振り返る。今は原価改善推進室の室長としてマネジメントも行っている。「室長になって一番変わったのは、23名の部下から判断を仰がれる立場になったこと。部下を困らせてしまわないよう、その場で判断することと、いつ聞かれても同じ答えを出すことの2点を意識しています」。松井は、影響範囲が部内で収まるのか?お客様にも関係するか?といった基準をもとに判断ルールを作り、いつ聞かれても同じ答えをすぐに出せるようにしているそうだ。

③松井さん(IMG_1200 のコピー).jpg

田中は営業職としてキャリアをスタートし、まだ2年目ながら挑戦を重ねている。半年前、農機に使われるベアリングの故障調査と改善案作成を、初めて主担当として任された。お客様との打ち合わせを重ねながら、検討・提案・再検討のサイクルを7回繰り返し、整地されていない畑や田んぼでも問題なく長期間使えるように、という思いで改善を進めた。「だんだんと私宛の問い合わせが増えてきて、信頼してもらえていることが嬉しいですね。設計部門との連携が多いため、次に異動するなら設計を経験してみたいですね。あとは、トレーニー制度を活用して海外での実務経験も積みたいです」。目指すキャリアに向けて必要なステップを考え、行動に移し始めている。

男性が多い職場で働く実感と、壁を越えるための工夫

女性初の総合職として採用された松井。入社間もないころは性別を理由に特別扱いされることが苦しかったという。「女性・男性と区別するのがもともと苦手で、同僚から『危ない、汚いことはやらなくていいよ』と可愛がられたのが嫌でした。なので、皆さんと同じように働きたいですとお伝えしました」。素直な気持ちを伝えることで、環境を変えていったと軽やかに話すが、新入社員には勇気の要る行動だっただろう。

そんな松井の後に入社した山下は、「まだまだ女性が少ない中の入社でしたが、松井さんのおかげで働きやすかったです。『山下さんは、松井さんと同じくキャリア志向だから、たくさん経験を積んでほしい』と言われたこともありましたよ」と笑顔で語る。

昨年入社した田中の目には、どう映っているのだろうか。「同期入社の男性の方が、良い意味でフレンドリーに接してもらえていて、私にはすごく気を使ってくれています。ありがたい気持ちとさみしい気持ちがあります」と胸の内をこぼす。

3人の言葉から見えるのは、配慮と本音の間で揺れる気持ち。それを越える鍵は、オープンなコミュニケーションのようだ。それぞれが思い描く働き方や人間関係を尊重するには、コミュニケーションが欠かせない。

田中は、同じロケーションで働く女性の営業社員がいないため、私生活の相談を先輩社員にすることはないようで、この機会にと松井と山下にここぞとばかりに質問をした。「キャリア形成のために住む場所を変えながら経験を積んでいきたいですが、そうするとプライベートが進んでいかない気がしています。どうやって皆さんは乗り越えてこられましたか」。

松井は「私は20年の結婚生活のうち、実は10年くらいしか一緒に住んでいません。それぞれ好きなことをして、週末会えたら良いよねという価値観で過ごしてきました。そのため、交通の便が良いところにマンションを買って、いつでも売却して引っ越せる状態にしていました」と柔軟な考え方を話す。

山下は「私はパートナーがどんな考え方なのか知っておくことが大事だと思っています。自分がキャリアを築いていきたいからこそ、付き合っている期間に、お互いにどんな生活、働き方がしたいかを話し合った覚えがあります」と答えた。

そんな松井も山下も、子育てを経験しながら今のキャリアを得ている。出産や育児とはどのように向き合ってきたのか。

松井は、1年間育児休暇を取った後、半年間は時短勤務をしていたという。夫が海外駐在していたため、一人で育児と向き合う時間も長かったようだ。しかし、「夫が育児に参加できるよう話し合い、ともに協力して育児をしてきました。育休中も上司と連絡を取っていたので、職場復帰に不安を感じることはありませんでした」と話す。

山下は3か月で復帰するつもりが、保育園に入れず、夫も育休を取ることもできず、生後半年でようやく保育園に預けられて、フルタイムで復帰できたという。「育児のチームビルディングと題し、夫との育児に加え、母にも協力してもらいました。母親が自宅に泊まれるよう一戸建てに引っ越したり、ロボット家電を導入したりしました」と話す。

④山下さん(IMG_2136☆ のコピー).jpg

二人とも、家族と協力することで、子育てとキャリアを両立してきた。しかし、社会全体で子育てしやすい環境はまだ十分とは言えない。そこで、ジェイテクトにどんな制度があれば、女性のキャリア形成が進められるかを聞いた。

松井は不妊治療の制度の拡充を挙げ、「私自身、不妊治療をしていて、通院時間の確保が難しかったです。優先順位をつけて、効率的に業務を進めることは良い経験になりましたが、後輩は苦労してほしくないです」と思いを語る。松井は不妊治療時の苦労を、社内のDE&I推進の会議でも共有し、後輩を思って活動している。

山下は、妊娠中の制度があまりないと指摘し、「つわりで体調悪い時があったため、出産前後のことに考えを巡らせた際は、復帰するまでに職場に迷惑をかけてしまうのではと心配でした。体調やメンタルをサポートしてもらえる制度があったら嬉しいですね。あとは、妊娠中から職場復帰のことを考えていましたが、情報収集が大変でした。何歳から入れる保育園なのか?病児保育があるのか?待機児童は?と考えることが山積みで、調べ方を教えてもらえるだけでも、ファーストステップになるのではと思います」と地域の子育て情報の得にくさにも触れた。

田中は在宅勤務ができることを、入社してから知ったようで「先輩が子どものお迎えのために活用したり、自分も帰省のときは在宅で働いたりと柔軟に働けてありがたいです。他にもたくさん福利厚生があるけど、同僚から聞いて初めて知ることも多いので、もっと会社から発信してもらえたら」と感じている。

変化する社会の中で、これからどんなキャリアを歩むのか

ジェイテクトは今年、Mission・Vision・Value(MVV)を発表し、組織風土の変革を進めている。

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松井は、「今、ジェイテクト自身が変わろうとしていて、みんなでアイデアを出し合う場面が多くて、これがうまく軌道に乗れば、より良い会社になりそう」と感じている。
以前まではアイデアを出し、行動を起こしていたのは、一部の人に限られていた。しかし今は、部署やワーキングチームのみんなで挑戦しようという風土ができてきている。お互いに認め合い、意見を言える心理的安全性が高まってきている。

そんな組織風土の変化の中、山下は周囲を巻き込んで新しい取組みを進めてきた。「非効率なことを変えたい」。そんな思いから、試薬の棚卸業務を紙からデジタルに変えた。デジタル化に当たって、IT部門に自動化ソフトの利用を申請した後、自動化プログラムを構築し、バーコードを読み取るだけで棚卸や薬品情報の確認ができる仕組みを実現したと言う。 業務フローを変える必要もあり、「自分一人ではできなかったです。ハードルの低いことから成功体験を感じていただくことで、協力者を増やしました」と振り返る。

山下はこれから目指したい姿についても語る。「デジタルで会社を変革していきたい。トライボロジー研究にもAI を活用して、複数材料の組み合わせや、周辺環境からの影響をデータ化したら、開発プロセスももっと面白くなるのではと思っています」。DXにかける熱い想いが伝わる。

松井もデジタル化を進めたいと考えている。「もっと生産性の高いことに人が集中できるよう、人が判断する回数を減らしたいです。人材育成の面でも、自分の考えをデータベース化して、部下が自立して働けるようにできたら」と、デジタルと人の働き方の区別を語った。

田中は、「まずは一人でできる仕事の範囲を増やしたいです。ジェイテクトの製品知識はもちろん、お客様やエンドユーザーのことも知ることで、潜在ニーズに沿った解決策を提案できる人になりたい」という言葉には、仕事を通じて成長したいという思いがあふれている。

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今回集まった3名は、それぞれ置かれている環境も、人生も異なる。しかし、理工系の知識を生かして、自分らしく働きながら、人生を歩んでいきたいという想いが共通していた。材料研究から製品提供までを結び、他部署も取引先も巻き込みながら、変化を楽しむ。

その挑戦は、ジェイテクトのMVVと重なりながら、キャリアも人生も、もっと自由に、もっと遠くへ広がっていく。

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